宗会
宗会
しゅうかい
(甲部(こうぶ)・乙部(おつぶ))明治維新後政府の神仏判然ノ令(神仏分離)に端を発し、仏教側は廃仏毀釈の渦中に混迷苦難の四ヵ年を送った。
明治五年(一八七二)三月政府は神祇官及び宣教使を廃して教部省を設け、神官・僧侶を教導職に任命した。
同年四月二八日、大政官布達をもって「三条の教則」を発し、教導の准則とし神仏合併の大教院設置を許可した。
しかし明治八年四月三〇日神仏合同の説教を禁じ五月五日大教院を廃したので各宗とも宗教院を大教院と改め、自治の体制を整え布教興学において若干の自由を得る段階に達した。
管長新居日薩はこの年六月一〇日宗内諸大寺及び地方取締(触頭)(ふれがしら)を東京芝承教寺に招集し、宗規一八章を立案しこれを議決した。
これが宗内代表者最初の会議で「日蓮宗碩徳大会議」(一六日終了)と称し各宗に率先した会議であった。
明治一一年四月一八日第四代管長吉川日鑑は総本山身延、四大本山(池上本門寺・中山法華経寺・妙顕寺・本圀寺)の寺格を定め、管長はこの五ヵ寺から選出する宗規一〇ヵ条を立案し、四月宗門代表を承教寺に招集し付議決定した。
いわゆる第二回碩徳会議である。
明治一七年管長日鑑は太政官布達第一九号の令達と明治天皇の五箇条の御誓文「広ク会議ヲ興シ萬機公論ニ決スべシ」に鑑み、宗制寺法五章を立案し、一一月東京深川浄心寺に宗門会議を開いて議定した。
これが第三回碩徳会議で、従来の宗教局を宗務院と改称し埼玉県根岸妙蔵寺から深川浄心寺更に芝二本榎承教寺に移したのもこの時で、西欧文化の風潮に乗じ洋学特に英語の研究熱が盛んになり、宗内青年学徒の間でも僧形を隠して諸塾に英語を学ぶ新進の者も数を増し、明治一九年大檀林別科に普通学(英語・数学・地歴・哲学)を採入れ翌二〇年には仏教普通学校創立に就いて、池上本門寺に各宗の代表者会議を開いた事は社会の進運に伴うものであった。
管長三村日修は同二一年宗規改良議案一三ヵ条を立案し九月本山並に代表者を宗務院(承教寺)に集め諮問し(議長小林日董)該案は改良議案と銘打っただけに時代先行の画期的構想が盛られてあり、当時多くの宗門人にとって待望の議案であった。
しかるに第一条と第六条とが身延集権を根幹とした原案であったため本山側の猛烈な反対をうけ、加うるに身延一本化、いわゆる廃本合末の建議案が為宗京会側久保田日亀・佐野前励・本間海解・市川日調らから提出され甲論乙駁実に鼎の沸くが如き論争であった。
結局諮問総会(しもんそうかい)は原案通り議決したが事実上は流会の形に終り、その後為宗会幹部の処分と一六両条の白紙還元により宗内の波乱も漸く収まり諸本山は夫々門末統治に迫られ身延は二六年門末総会を、中山また門末会を開いて山規山則を改め、宗門は明治一七年制定の旧規(九ヵ条)を時世の進運と日清役後の宗門態勢に鑑み、管長日董は宗規五章、宗則一〇号、学制等改正案を立案し、明治二八年六月承教寺に臨時会議を開いて議決した。
流会になった諮問総会を除けば四回目の重大会議である。
明治維新以来三〇年その間四回(実は五回)に亙る宗門代表者会議(碩徳会)の経過に鑑み、宗門統治の立法と行政の運用に闔宗の総意を反映させるためには、一宗公会の法規を立案すべきであるとして、管長小林日董は明治三〇年四月『日蓮宗宗会法』を起案し、その構想により議員を甲・乙二部に分け各二五名、任期を五年、五年毎に開会とした原案に基づき翌年七月議員の選拳を施行した。
明治二九年六月二〇日「宗令」第一号で布達された『日蓮宗改正宗規宗則』には、宗会法及び議員の選拳については明記されていないが、明治三四年六月第一回宗会が開催され、大正元年(一九一二)の『日蓮宗法規』によれば、
第六章 宗会 第三九条 本宗の会議は日蓮宗々会と称し甲乙両部を以て成立す。
第四〇条 甲乙両部は宗会の定むる所に依り各部二十五名の議員を以て組織す。
第四二条 宗会は毎年之を召集し其会期を五日間とす。
宗則第一一号『宗会法』第二条 宗会甲部は左項に掲げる者を以て議員とす。
一項 総本山大本山本山現住職中より選拳せられたる者一八人。
二項 管長の特命に係る者二人。
三項 末寺にして一〇等以上(年収壱千円以上、賦課金年四四円七二銭〈寺禄等級規則〉)寺院の現住職中より選挙せられたもの五人。
第五五条 乙部議員撰挙人は末寺にして二五等(年収一二〇円以上、賦課金年五円三六銭)以上・現住職に限るものとす。
乙部議員の被選挙人は末寺中二〇等以上(年収参百円以上、賦課金拾参円四捨四銭)にして准講師年齢三〇歳以上の者に限る。
第三七条 甲乙各部議員にして宗務役員に任せられ又は被選の資格を失いたるときは退職者とす。
第五七条では宗務役員・日蓮宗大学教職員(但し学長を除く)布教院職員は甲・乙を問わず選・被共に資格が無い。
大正七年第一一宗会は甲乙二部議員制を廃し、議事は読会制とした。
以上は大正元年一二月刊行『日蓮宗法規提要』によるが、昭和八年版『日蓮宗法規』宗則第一四号、宗会議員選挙法を改め、第一条により一級・二級・特選の三種とし、議員数を一級一〇名=総大本山本山現住職中から互選された者=二級二八名=当該選挙区、寺禄等級九等(年収四三八〇円)以上の末寺現住職にして末寺現住職中から選拳された者=管長から特選された三名計定員四一名とした。
現行『日蓮宗宗制』中宗会に関する事項は、「宗憲」第七章宗会、同第一六章補則、規則第二章第五節宗会、同第六章補則、規程第四号「宗会規程」等に明記され、「本宗の立法その他重要な宗務に関する議決機関」である。
(一)宗制を設け又は改廃すること。
(二)歳入歳出予算を定めること。
(三)決算報告を認定すること。
(四)宗費の賦課徴収に関すること。
(五)その他宗制により宗会の権限に属する事項。
等の事案を審議議決する。
更に内局の宗務及び出納の検査、監査会に対し内局の宗務に関する監査の請求、及び内局の宗務に関する調査、記録提出の請求を行うことができる。
その組織は、(一)各選挙区で選挙した宗会議員四三人、(二)参与の推薦により宗務総長が認証した宗会議員二人。
の定員四五人の宗会議員と規定している。
任期は四年で、補欠による宗会議員の任期は前任者の残任期間であり、宗会解散の場合においては解散と同時に終了する。
但し会期中に任期が満了したときは、閉会までなお在任する。
参与の推薦による者以外は「宗会議員選拳規程」によって定められた各選拳区より選出される。
その選挙区並びに定数は次のとおりである。
第一区・東京東部、第二区・東京西部、第三区・東京南部、第四区・東京北部、第五区・神奈川一部、第六区・神奈川二部、第七区・神奈川三部、第八区・千葉東部、第九区・千葉西部、第一〇区・干葉南部、第一一区・千葉北部、第一二区・埼玉、群馬、第一三区・茨城、栃木、第一四区・山梨一部、第一五区・山梨二部、三部、第一六区・山梨四部、第一七区・静岡東部(以上各一人)。
第一八区・静岡中部、西部(二人)。
第一九区・長野、岐阜、愛知、三重(三人)。
第二〇区・新潟、第二一区・富山、石川、第二二区・福井(以上各一人)。
第二三区・京都、第二四区・大阪(以上各二人)。
第二五区・滋賀、奈良、和歌山、第二六区・兵庫、第二七区・岡山、第二八区・広島、山口、第二九区・鳥取、島根、第三〇区・香川・愛媛、高知、徳島(以上各一人)。
第三一区・福岡、熊本、第三二区・佐賀、長崎、大分、宮崎、鹿児島、沖縄(以上各二人)。
第三三区・福島、宮城、山形、第三四区・岩手、秋田、青森(以上各一人)。
第三五区・北海道(二人)。
宗会議員選挙の選拳人は教師とし、被選挙人は選挙人の住職及び担任のうちから立候補した者で選挙人名簿に登録されなければ選挙権を行使することができない。
選拳権の行使は僧籍地で行い、選挙は投票によって行う。
選挙の公正管理を期するため宗務院に選挙管理委員会を置き宗務総長が宗会の同意を得て委嘱する七人の委員で構成し委員長副委員長各一人を定める。
選挙を執行するため選拳区毎に選拳長を置き選挙委員会を構成する。
選挙長は選挙区内の宗務所長またはその代理について宗務総長が任命する。
選挙委員は五人以上七人までとし選拳発令と同時に選挙長が選挙人のうちから任命する。
選挙人名簿に登録するため別に「選挙人名簿規程」を定め選挙管理委員会が調製管理する。
宗会は毎年一回管長が期日及び議場を定め開会の一月前までに招集を行い、期日の二週間前までに議案を発送する。
管長は必要があれば臨時に宗会を招集することができ、また宗会議員の定数の過半数で臨時宗会の招集を要求することができる。
但し宗会議員の選拳が行われた場合、任期満了によるときは就任の日から一五日以内に、解散によるとき当選の日から八〇日以内に特別に宗会を招集しなければならない。
臨時宗会は一週間前までに議案の要旨を添えて招集することができ特別宗会は臨時宗会に准じて行う。
宗会議員の要求によって行われる臨時宗会は三週間以内に速やかに招集しなければならない。
宗会の会期は四日とし、短縮または延長することがでぎる。
管長は宗務総長から要求のあったときは一日以内の期間を限り停会を命じ及び解散を命ずることができる。
宗会に議長及び副議長各一人を置き選挙後最初の会議において臨時議長を設け無記名投票によって互選する。
その任期は議員の任期により任期満了後も後任者が就任するまで在任する。
臨時議長は最年長の議員とする。
議員の議席は選挙後最初の会議において議長が定める。
議席が定まったときは議長は宗会成立の旨を宗務総長に通告する。
議長は議場の秩序を維持し、議事を整理し、宗会の事務を統理し、宗会を代表する。
宗会閉会中でもなお宗会の事務を監督する。
議長に事故があるときまたは議長が欠けたときは副議長が議長の職務を行う。
議長及び副議長共に事故あるときは臨時議長を設け仮議長を選挙し、議長の職務を行わせる。
宗会の会議は公開とする。
但し宗務総長の要求または宗会の決議により秘密会を開くことができる。
宗会は常任議員会を置き緊急非常の場合において宗会を開くことができないときまたは宗会の議決により特定の案件については宗会を代行する。
常任議員会は宗会議長、宗会副議長及宗会議員の互選による七人の常任議員で組織し任期は宗会議員の任期とし任期満了後でも次の常任議員が就任するときまでなおその任にあるものとする。
常任議員に欠員が生じた場合にこれを補充するため予め補充員七人を互撰する。
補充員を常任議員に補充する場合は議長が指名する。
常任議員会の会議はこれを公開しない。
宗会は宗会議員の定数の過半数の出席がなければ議事を開き議決することができない。
宗会の議事は出席者の過半数で決し可否同数のときは議長の決するところによる。
但し「宗憲」を変更しようとするときは定数の三分の二以上で議決しなければならない。
常任議員会は過半数の出席がなければ議事を開き議決することはできない。
但し同じ事項につき再び招集してもなお過半数に達しない場合はこの限りでない。
常任議員会で議決された事項については次の宗会に議長が報告し承認を得なければならない。
宗会の議案は宗務総長または五人以上の宗会議員から発議し提出する。
但し「宗憲」の場合は定数の過半数の発議を要する。
議案について発言するため宗務総長及び宗務委員は何時でも宗会に出席することがでぎる。
宗務委員は宗務役職員及び議事に関係ある者のうちから及び全国檀信徒協議会委員の互選による三人について宗務総長が任命する。
議案は提出者の説明、質疑及び討論を経て議決しなければならない。
但し宗会の議決によりその順序を省略することができる。
また議案は委員会の審議を経て議決するものとする。
但し宗会の議決により委員会付託を省略することができる。
宗会は僧侶の請願を受けることができる。
また『宗制』その他の事項について意見を宗務総長に建議することができる。
議長は宗会において採択された建議案は宗会の建議書として宗務総長に提出する。
宗会は議案、請願等を審議し、宗務に関する調査を行うために委員会及び特別委員会を置き、議員はそれぞれ一個の委員会の委員となるものとし、選拳が行われた直後の宗会の初めに選任し、議員の任期中在任する。
委員会は宗会の議決により付議された特定の件については閉会中もなおこれを審議することができる。
委員会の審議は宗会の付託した案件の他に亙る事はできない。
委員会の名称、委員の定数及び所管は左の通りとする。
(一)総務委員会 一五名以内、宗務院規程に定める総務部及び庶務部の所管に属する事項、他の委員会の所管に属しない事項。
(二) 教務委員会 一五名以内、宗務院規定に定める教務部、護法伝道部及び新聞部の所管に属する事項。
(三)財務委員会 一五名以内、宗務院規程に定める財務部の所管に属する事項、予算、決算に関する事項。
その他議決により付議された特定の案件につき審議または調査するため特別委員会を置くことができる。
特別委員会の委員の定数はなく議長が宗会に諮って指名し特別委員会に付議された案件が宗会において審議されている間在任する。
但し宗会の議決により付議された特定の案件については閉会中もなおこれを審議または調査することができる。
宗会に懲罰委員会を置き宗会毎に議長が宗会に諮って定める。
宗会における懲罰事犯は次の場合による。
(一)議員が正当な理由がなくて招集に応じないとき。
(二)正当な理由がなくて会議を欠席したとき。
(三)会議の秘密会の内容を外部へ漏らしたとき。
(四)議場の秩序を乱して会議を妨害したとき。
(五)会議及び委員会で無礼な言葉を使い、あるいは他人の私生活にわたる言辞を弄したとき。
宗会において懲罰事犯があるときは議長はまず懲罰委員会の審査に付することができる。
委員会において懲罰事犯のあるときは委員会は議長に報告し処分を求めなければならない。
懲罰事犯の議事は秘密会をもって行わなければならない。
懲罰の動議は事犯のあった当日これをしなければならない。
委任会に付託しないと議決したときは懲罰の動議は否決されたものとみなす。
懲罰の種類は次の通り。
(一)公開の議場における戒告、(二)公開の議場における陳謝、(三)一定期間の出席停止、(四)除名。
宗会が懲罰の議決をしたときは議長は公開の議場において宣告するものとする。
宗会は議事の円滑なる運営を計るため宗会運営委員会を置くことができる。
宗会議事録に署名すべき議員は二人とし議長が会議において指名する。
議事録は議長または当日の会議を整理した副議長及び委員長がこれに署名しなければならない。
議長の取消しを命じた発言は議事録に記載しない。
宗会議事録には左の事項を記載する。
(一)宗会成立開会及び閉会に関する事項並びにその年月日、(二)開議、延会及び散会の月日時、(三)宗務総長及び宗務委員の氏名、(四)議長の報告及び委員長の報告書、(五)議事日程、(六)議員の異動並びに議席の指定及び変更、(七)会議に付した案件及び議決書、(八)議案の提出、撤回及び、訂正に関する事項、(九)議題となった動議及び動議者の氏名、(一〇)決議の事件、(一一)表決及び可否の数を計算したときはその数、,(一二)その他必要と認めた事項。
宗会に事務局を置き事務局に局長一人及び書記若干人を置く。
事務局長は教師のうちから宗会が選定し書記は事務局長の推薦により宗務総長が委嘱する。
任期は議員の任期に準じ任期満了後も後任者が就任するときまでその任にあるものとする。
事務局長は議長の指揮をうけ事務を掌理する。
書記は議事録の作成その他の事務に従事する。
以上は現在の宗会の概要であるが、戦後から今日迄の推移をたどると次の様である。
戦後第一回に当る第五宗会当時の宗会議員は昭和一六年(一九四一)七月に三派合同の結果改選せられた人々で、特に任期一ヵ年を延長して在任していた。
議員数は総数四一人で、内訳は一級議員と称する総大本山「別格山現住職の互選によるもの六人、二級議員と称する全国一七選拳区の一般寺院から選出された二四人、管長により特選せられた特選議員と称する一一人より成っていた。
次いで宗規改訂により昭和二一年七月改選された宗会議員は定数四五人で、一級議員六人、二級議員二八人、特選議員一一人と変更した。
宗会は議長、副議長を選出するため書記長が議長職務を代行し連記をもって選挙する。
議席の抽籖を終り宗会成立の後に常任委員(九人)の選挙を連記投票により行う。
次いで評議員(一一人)及び評議員補充員(一一人)の選出を連記投票にてそれぞれ行い、更に特別委員の選任をする。
常任委員は歳入歳出予算案を始め財務規則に関する件、歳入歳出決算その他請願等を審議し、特別委員はそれぞれ付託された案件について審議し、評議員は評議員会を組織し評議員会規則に基づき予算外の支出を必要とする事項、その他宗務総長より諮問された事項について議決する。
但しこの会議は公開しない。
昭和二四年三月招集された第九宗会の折、西川内局は第一日開会式を開くに至らず、第二日は停会を命じ遂に第三日解散を断行した。
よって同年四月新選挙法に従い一、二級議員の差別を撤廃し、一般寺院より選出される二八人と特選議員七人の計三五人が選ばれた。
選挙区並びに定員は左の通り。
第一区・東京(四人)。
第二区・神奈川(二人)。
第三区・埼玉、茨城、栃木、群馬(一人)。
第四区・干葉(四人)。
第五区・山梨。
第六区・静岡(以上各二人)。
第七区・愛知、三重、岐阜。
第八区・京都。
第九区・石川、富山、滋賀、福井(以上各一人)。
第一〇区・大阪、奈良、兵庫、和歌山(二人)。
第一一区・岡山。
第一二区・広島、山口、島根、鳥取。
第一三区・愛媛、香川、高知、徳島。
第一四区・熊本、長崎、大分、宮崎、鹿児島。
第一五区・佐賀、福岡。
第一六区・新潟、長野。
第一七区・宮城、岩手、山形、秋田、福島、青森。
第一八区・北海道(以上各一人)。
宗会議員の選挙は教師を選拳人とし、年齢二五年以上の教師を被選拳人とする。
但し選拳人名簿に登録されない者は選挙権並びに被選挙権を有しない。
宗会議員の候補者たらんとする者は所定の期日迄に供託金を添えて選挙長に届出なければならない。
昭和二四年七月第一〇臨時宗会において新たに宗制を制定し管長制を廃して宗務総長制に変更したが更に進んで昭和二六年(一九五一)三月の第一三宗会に及び永年の宗会制をも廃止して宗本一体を主軸とする法主、総監体制へと転進し宗務所長の代表者一七人と参議二人とで参与会を組織し宗会に代えた。
これより先昭和二五年第一一宗会において従前の評議員を改めて宗会常任委員と称し、常任委員を財政委員と改称し、世話人を運営委員と改めた。
しかるところ三ヵ年を経ずして宗本分離、管長制復活へと転換し宗会が再び登場することとなった。
宗会議員の定数は四三人で内二人は参与をもって充てた。
選出議員の選挙区並びに定員は左の通り。
第一区・東京東部。
第二区・東京西部。
第三区・東京南部。
第四区・東京北部。
第五区・神奈川一部。
第六区・神奈川二部。
第七区・神奈川三部。
第八区、干葉東部。
第九区・干葉西部。
第十区・干葉南部。
第一一区・干葉北部。
第一二区・埼玉、群馬。
第一三区・茨城、栃木、(以上各一人)。
第一四区・静岡。
第一五区・山梨。
第一六区・長野、岐阜、愛知、三重(以上各三人)。
第一七区・京都(二人)。
第一八区 大阪。
第一九区・滋賀、和歌山、奈良。
第二〇区・兵庫。
第二一区・岡山。
第二二区・広島、山口。
第二三区・島根、鳥取。
第二四区・香川、徳島、愛媛、高知。
第二五区・福岡、大分。
第二六区・佐賀、長崎。
第二七区・熊本、宮崎、鹿児島。
第二八区・福井。
第二九区・新潟。
第三〇区富山、石川。
第三一区・宮城、山形、福島。
第三二区・青森、秋田、岩手(以上各一人)。
第三三区・北海道(二人)。
宗会議員の選挙人は住職及び教師である担任とする。
被選挙人は住職または教師である担任の立候捕者で金二万円を供託したもの。
任期は三年で宗会の会期を三日とす。
但しこれを短縮または延長することができる。
常任議員会は議長並びに副議長及び互選された七人で組織し、なお同数の補充員を互選する。
財政委員会は選出された九人で組織し、特別委員会は付託された案件について議長より指名または互選された者で審議する。
運営委員は六人で組織する。
更に第三宗会より財政委員は人数を一五人と増加し、第七臨時宗会より運営委員一人を増員する。
第一〇臨時宗会より宗会議員の参与の名称が参議と改称された。
また大阪府選出議員の数が一人増加し第一三宗会(昭和三八年)にて九州地区議員一人増員が可決されたため、選挙区の改変の結果一選挙区を減じ全国で三二選拳区となったが、第二二宗会において山梨県を三分割して二選拳区を殖やし、第二七宗会において静岡県を二分して一選挙区を加えたため現行の三五選拳区になった。
第一三宗会では従来の財政委員会、第一特別委員会、第二特別委員会の名称を総務、教務、財務の三委員会と改称しそれぞれ一五人以内と定数を規定し、更に特定の案件審議のために特別委員会を置くことができることとなった。
また第一四宗会(昭和三九年)で参議と呼んだ議員の名称を廃して参与の推薦する宗会議員と改めた。
《『日蓮宗改正宗規宗則』(明治二九年)、『日蓮宗法規提要』(大正元年版)、『日蓮宗法規』(昭和八年版)、『明治維新神佛分離資料』、『日蓮宗年表』、『日本宗教史年表』、清水龍山『新居日薩』、『小林日董伝』》 (中村錬敬・北村行進)