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僧籍

そうせき #670

僧籍

そうせき

僧侶の宗籍。
戦前は法籍と称した。
明治二九年(一八九六)六月二〇日布達、宗令第一号、日蓮宗宗規第一章、宗則第八条に「宗内僧侶ハ必ズ宗務院ニ法籍ヲ備エ置クベキモノトス」と明記され、学術の等差によって進退を区別(第九条)し第一五条で褒賞・懲罰の科目を定め、法服を規定(第一六条)している以外はない。
大正元年(一九一二)一二月刊行『日蓮宗法規提要』(島田勝存・増田海円編)宗規第五章(僧侶)第三八条「宗内僧侶ハ必ズ宗務院ニ法籍簿ヲ置クモノトス」。
宗則第一八章「法籍規則」第二条に法籍簿は正副二本を作成し正本は宗務院に、副本は管轄録所(宗務所)に置き、法籍簿には一人ごとにその履歴に次の項を記載する。
(一)氏名、(二)本籍、(三)誕辰、(四)師僧、(五)得度年月、(六)改名、(七)兵役、(八)学歴、(九)住職、(一〇)新叙、(一一)昇叙、(一二)勤役、(一三)賞罰(第四条)、前条一、二、六、七、八、一二の各項中異動を生じた時は、その都度由を詳記して届出で(第五条)また宗内擯斥に処せられた、脱宗した、失踪届後六ヵ月を経過したはその法籍は削除される(第六条)。
前項の脱宗または失踪した者にして現住職なる時はその法類から、前住職なる時は現住職から、徒弟なるはその師僧からそれぞれ届出なければならない。
転住徒弟転宗する者も含む)離弟師僧換・死亡等法籍に異動を生じたは届出なければならない(第七条・第八条・第九条)。  僧籍は戦後においても殆ど戦前戦中の様式を踏み、ただ若干字句の訂正等に止まっている。
ち本宗所属の僧侶は必ず宗務院(正本)及び宗務所(副本)に備え付けの僧籍簿に記載されている。
記載項目は一人毎に、氏名、本籍、誕辰、師僧、得度、度牒、改名、修行歴、学歴、住職または担任、新叙、昇叙、勤役、事歴、賞罰、及び法臈の各項である。
本宗僧侶志望者で師僧(教師に限る)を定め得度を済ませ、得度届を宗務総長に提出すれば普通は受されるが、左記の者は受されない。
ち(1)学齢に満たない者、(2)禁治産者及び破産者、(3)停止公権者及び剥奪公権者。
以上の者は僧籍編入が出来ない。
得度届を受理された者は宗務総長より牒の交付を受ける。
牒の下付を受けた者は初めて僧籍に編入され沙弥(しゃみ)という。
次に宗務所長の承認を得て改名をなし、年齢満二〇歳以上で信行道場の課程を終了すれば(1)無試験検定資格者には相当する僧階が新叙せられ、(2)試験検定受験者は学業の外、道念堅固で本宗の教義の宣布及び儀式の執行に精進する見込があるか否かを考査して合格すればそれぞれ所定の僧階が新叙せられる。
補導に叙任された者を師補、准講師以上の僧階に叙任された者を師という。
寺院、教会または結社の代表者をそれぞれ住職、担任または教導といい、その僧籍は代表する寺院教会または結社に置く。
住職、前担任または前教導の僧籍は、その最後に代表した寺院教会または結社に置く。
現に住職、担任及び教導でなく、また前住職、前担任及び前教導でない教師及び教導でない教師補を修徒といい、沙弥を徒弟という。
修徒及び徒弟僧籍は師僧の僧籍に置き、修徒は何寺、何教会または何結社修徒といい、徒弟は何某徒弟という。
二以上の教会または二以上の結社を代表する担任または教導の僧籍は、前に担任または教導となった教会または結社に置く、但しこの僧籍宗務所長に届け出て変更することができる。
住職、前担任、前教導及び修徒を非住職という。
住職が僧籍を変更しようとするときは、現僧籍及び転籍地の住職、担任または教導の同意を得て宗務所長に届け出て変更することができる。この場合の僧籍は何寺、何教会または何結社寄住といい、修徒は何寺、何教会または何結社寄在という。
師僧が離宗したとき、またはその寺が離脱したとき徒弟は新師僧を定め修徒は僧籍を定め宗務所長に届け出るものとする。
但しその手続きをしない者及び死亡した者、還俗した者、転宗または離脱した者、失踪の宣告を受けた者及び行方不明届出後三月を経過した者は僧籍を削除する。
離弟または師僧換したときはその由を具し宗務所長に届出なければならない。
離弟された者または師僧が死亡した者は新師僧を定めまたは僧籍寺の代務者、干與人あるいは僧籍教会の担任をもって師僧代理とし、連署をもって宗務所長に届出なければならない。
《『日蓮宗改正宗規宗則』(明治二九年六月)、『日蓮宗法規提要』(大正元年一一月刊)》

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