即
即
そく
二物相融じて差別なきの意。
相在ともいう。
『大般涅槃経』巻一三に「善男子よ。世諦は即ち第一義諦なり」という句があるが、この場合の即ちが「即」である。
吉蔵などは、この即に種別をもうけ、即是の即、不相離の即を立てるが、華厳教学においては、体の上において、相即をいい、用の面において相入をいう。
この意味からすれば、即は体の上においていわれるものとすることが出来る。
『止観輔行伝弘決』巻一之一には「即とは広雅に云わく合なりと。もしこの釈によれば、なを二物相含を即と名づくるに似たり。その理猶ほ疎し。今義をもって求むるに体不二の故に、故に名づけて即となす」とある。
この解釈によれば、即は体についていわれるものであることが明確となる。
《『遺文辞典』教学篇「即」の項》