り
(1)ことわりと訓ずれば、道理(→どうり)の意味、三証の一。
(2)事の反対語。
事は因縁生滅する個別的・差別的な森羅万物であり、かつ顕在的な現象の相状であるに対して、理とは不生不滅にして普遍・平等なる真如実相を指し、かつ不可見の潜在性である。
また事は現成の果であるに対して、理は未発の因をいう。
これらの意味を踏まえて日蓮聖人は天台大師の一念三千観を理具、自己の末法の歓心を事行といわれた(『本尊抄』)。
理具とは己心に冥状する性を達観して三千世間を観取することであり、事行とは要するに有相の三業受持である。
《『遺文辞典』教学篇「理」・歴史篇「理」の項》