性
性
しょう
梵語prakṛtiの訳、本質の意味。
修に対する語。
『大智度論』巻三一に「一切法の性に二種あり、一には総性、二には別性なり。
総性とは無常苦空無我無生無滅無来無去無入無出等なり。
別性とは火は熱の性、水は湿の性なるが如く、心を識の性と為す。
人の喜んで諸悪を作すことを名づけて悪性と為し、好んで善事を集むるを名づけて善性と為すが如し」とある。
性については種々の論疏に多種の義が述べられている。
『摩訶止観』巻五上には十如のうちの如是性を解釈して三義あるを示す。
また『華厳経疏』巻四九には性に二義あるをとき、一には種性の義と二には法性の義を立てている。
また唯識においては、その性に真妄の別を立て、真俗の別あるを説いている。
《『遺文辞典』教学篇「性」の項、『岩波仏教辞典』「性」の項》