檀信徒
檀信徒
だんしんと
檀徒(檀家)と信徒(信者)の意。
檀徒は檀那のことで特定の寺院に所属しその寺の宗旨を護りその教えに順い、布施を行ってその寺の護持に尽す者をいう。
信徒は檀那寺(菩提寺)であるなしにかかわらず、特定の布教者の教化に信伏し、あるいは特定の信仰対象にその感応利益を信じ念ずる信者をいう。
檀那はダーナパティ(dāna-pati檀越・施主)という言葉から布施という意味のダーナ(dāna)だけが切離され、その音を漢字にあてて檀那とよびそれが更に檀那の家という意味で檀家といわれる。
現行の『日蓮宗宗制』によれば「本宗の教義を信行し、本宗及び所属する寺院の護持に当り、檀徒名簿に記載された者を檀徒という」・「本宗の教義を信行し、本宗及び帰仰する寺院、教会又は結社の維持を助け、信徒名簿に記載された者を信徒という」(宗憲第一一章第六五条)と規定されている。
檀徒名簿は寺院に、信徒名簿は寺院、教会、結社に常備される。
檀信徒はその本分を尽すため、それぞれの寺院、教会、結社に護持会(規程第三三号)を組織し、所定の事項を実施し、護山扶宗に寄与する。
護持会を基礎母体として「檀信徒協議会」を組織する。
(規程第三四号)協議会は、組、管区、地区及び全国協議会があり、それぞれの構成員が宗務総長の委嘱を受けて委員となって組織される。
その構成は、組及び管区はそれぞれの護持会長・地区は輪番区内の管区協議会長、全国は全管区協議会長及び法主の推薦する委員二人となっている。
協議会の協議事項は次の通り定められている。
(一)祖廟奉仕信念興起に関する実践事項、(二)霊跡、由緒寺院顕彰参拝の実施事項、(三)寺院相互援助に関する資援、(四)檀信徒助け合いに関する実践事項、(五)宗門財政援助に関する事項、(六)護法運動に関する事項、(七)伝道、新聞、出版、平和運動等弘教に関する協力事項、(八)社会公益事業援助に関する事項、(九)教師育成、教学資援に関する事項、(一〇)世界、国家、社会への貢献に関する事項、(一一)その他宗門興隆に関する協力事項(『宗制』一〇四頁第二条の各号)。
全国協議会は毎年一回、会長が宗務総長と諮り、適宜の場所を定めて招集することになっており、他の協議会もそれぞれの会長が宗務所長や組参事に諮って開催する。
全国協議会に限り常任委員会が設けられる場合がある。
当初(第一三宗会)の協議会は中央檀信徒協議会と地方(檀信徒)協議会といい、中央檀信徒協議会は毎年一回祖山に招集されたものである。
「宗憲」には「檀信徒は、祖師直檀の芳躅に遵い祖廟に参拝奉仕するものとする」(第六七条)とあって唱題、清掃、志納等の方法によって参拝奉仕を行い、祖山が行う布教及び事業に協力して祖廟祖山の護持に勤める。
檀信徒の先達は祖山で所定の修行を行い篤信位が与えられる。
昭和八年(一九三三)の宗則には「檀信徒取扱規則」(第二二号)があって「本宗ノ教義ヲ服贋セシメ、寺院ノ永続ニ尽力スベキ本分ヲ完ウセシムルコトヲ期スベシ」の定めがあり、戦後昭和二一年の宗規(第八章)には「(略)一家の仏事法要その他の儀式を委託する者」を檀徒とする定め、総代について「衆望の帰する者たることを要す」とあって、檀信徒の本分を明らかにしている。
本分に反する行為をした檀信徒は名簿から削除される。