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南三北七

なんさんほくしち #967

南三北七

なんさんほくしち

の隋代以前に行われた江南三家、江北七家の教相判釈をいう。
法華玄義』一〇上に「二に異解を出さば即ち十意と為す。所謂南三北七なり」として詳細にこれを論じている。
(1)虎丘山の岌師。
頓・漸・不定と三種に分ち、更に漸を三とする。
ち成道後一二年間を有相教、一二年以後、法華に至り、見空得道を明すのを無相教、最後雙林に一切衆生悉有仏性闡提成仏を明すのを常住と名づける。
(2)宗愛法師。
頓と不定とは前に同じであるが、漸について更に四を判ずる。
ち荘厳寺僧旻と同じで、三時は前と同じく、更に無相教の後、常住教の前に、法華の会三帰一万善悉く菩提に向うのを指して同帰と名づける。
(3)定林寺の僧柔・慧次二師及び道場寺の慧観法師は、頓と不定は前に同じ、更に漸を判じて五とする。
ち開善寺智蔵、光宅寺法雲の用いる所である。
は前と同じ、更に無相の後、同帰の前に、浄名経や思益梵天所問経など方等経を指して褒貶抑揚とする。
(4)北地の人(恐らく晋武都山隠士劉虬)。
を主張し、しかも提謂波利経を人教とし、浄名・般若経を合して無相とする。
その他の三は南方と異ならない。
(5)菩提流支。
半満を明かす。
一二年の前はみな半字、一二年の後はみな満字とする。
(6)三蔵の学士光統律師慧光。
四宗の判、一に因縁宗は毘曇の六因四縁を指し、二に假名宗は成論の三假を指し、三に誑相宗は大品・三論を指し、四に常宗は涅槃・華厳等の常住仏性本有湛然を指す。
(7)有師。
宗教、四義は前に同じであるが、更に華厳を指して法界宗とする。
ち護身自軌大乗が用いる所である。
(8)有人。
六宗。
光統律師は四宗をいうが収め切れていないとし、法華の万同帰諸仏法久後要当説真実を指して真宗と名づけ、大集経の染浄倶融法界円普を円宗と名づける。
ち陳鐘山耆闍寺凛師安廩が用いる所である。
(9)北地の禅師。
二種の大乗を明かす。
一に有相大乗、二に無相大乗
有相とは華厳・瓔珞・大品等の如き階級十地の功徳行相を説くもの、無相とは楞伽・思益に真法には詮次なく、一切衆生即ち涅槃の相なりという如きものを指す。
(10)北地の禅師。
四宗五宗六宗二相半満を否定し、但だ一仏乗にして二もなく亦三もなく、諸仏は一音に説法しているが衆生は之を三と見る。
一音であると主張する。
前の三を江南の三、後の北地師以下の七を江北の七とする。
日蓮聖人は自身に三類強敵が敵対したことには及ばないが、天台大師には南三北七あり、伝教大師には南都六宗があって、敵対する中で法華経を弘めたことをもって、天台・伝教を法華経の行者の先蹤と見られた。
《『遺文辞典』歴史篇「南三北七」の項、『天台学辞典』『広説仏教語大辞典』『岩波仏教辞典』「南三北七」の項》

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