阿弥陀仏
阿弥陀仏
あみだぶつ
サンスクリット語、Amitābha(無量光明の義)、Amitāyus(無量寿命の義)。
西方極楽世界の教主。
無量光仏・無量寿仏とも訳す。
浄土教において信仰の対象とする仏。
浄土三部経に説かれるが、特に『無量寿経』には、その因行と誓願が説き明かされている。
過去無数劫に世自在王如来が出世し教化された時に、一人の国王が無上菩提の心を発(おこ)し、王位を捨てて出家し法蔵比丘といい、仏のもとで菩薩の行を修し、諸仏の浄土を見、五劫の間思惟して、四十八願を立て荘厳浄土の誓を述べた。
かくて永劫に亘る菩薩の行を修して、十劫以前に成仏し、その仏土は娑婆世界より西方十万億仏土を過ぎた彼方にあり、今も説法していると説く。
しかし法華経においては、迹門化城喩品では、大通智勝仏の十六王子の第九王子として法華修行、法華説法の弥陀と説かれ、本門薬王品では釈尊分身の弥陀として説かれている。
日蓮聖人は法華最勝の立場から、諸経を未顕真実の方便経と規定し、諸仏もまた久遠実成の釈尊から見れば、分身仏であり迹仏であるという。
しかも娑婆世界の衆生に有縁の仏は主・師・親三徳具足の釈尊だけであって、西方極楽世界の阿弥陀仏は娑婆の衆生とは無縁の仏であることを強調している。
日蓮聖人はこの仏陀論の立場からも、当時の浄土教信仰に対して厳しい批判を加えるのである。
《『遺文辞典』歴史篇「阿弥陀仏」の項、『日蓮聖人大事典』「日蓮聖人と阿弥陀如来・念仏」の項、『日蓮辞典』「阿弥陀仏」の項、『広説仏教語大辞典』「阿彌陀如來」の項、『岩波仏教辞典』「阿弥陀」の項、『図説仏教語大辞典』「阿弥陀如来」の項》