観普賢菩薩行法経
観普賢菩薩行法経
かんふげんぼさつぎょうぼうきょう
一巻。
罽賓国沙門曇摩蜜多訳(四四二年)。
他に東晋祇多蜜訳一巻・後秦鳩摩羅什訳一巻があったが現存していない。
『出塵功徳経』『懺悔経』『普賢観経』『観音賢菩薩法経』『観普賢菩薩経』『観音賢行法経』『観普賢経』『普賢経』等の異称・略称がある。
品名なし。
法華三部経の一つで結経とされる。
説処は毘舎離国大林精舎重閣講堂。
阿難・摩訶迦葉・彌勒菩薩の如来滅後の修行についての問いを序分、これに答えて説かれた普賢菩薩観・六根懺悔法(以上、開正説宗分)・大乗読誦・菩薩戒および善戒受持・破戒悪懺悔(以上、勧物令修分)の教えを正宗分、懺悔法修習者の得益についての説法を流通分とする。
自誓受戒作法や六根懺悔法等の法華経修行者の具体的な実践方法を明かすもので法華経の滅罪思想を代表する経典といえる。
日蓮聖人は「此の大乗経典は諸仏の宝蔵なり。
十方三世の諸仏の眼目なり。
三世の諸の如来を出生する種なり。
此の経を持つ者は、即ち仏身を持ち、即ち仏事を行ずるなり。
当に知るべし、是の人は即ち是れ諸仏の所使なり。
諸仏世尊の衣に覆はれ、諸仏如来の真実の法の子なり。
汝大乗を行じて法種を断たざれ」の文から法華最勝を論じ、とくに『観心本尊抄』においては「法種」を「仏種」と表記して一念三千仏種を明かされる。
なお、法華経の結経としての位置づけについては「結経」の項参照。
《『正蔵』九巻、『国一』印度撰述部二七巻、『遺文辞典』歴史篇「観普賢経」の項、『日蓮辞典』「観普賢経」の項、『大蔵経全解説大事典』「〇二七七・仏説観普賢菩薩行法経」の項、『大乗経典解説事典』「法華部」、『仏書解説大辞典』「観普賢菩薩行法経」の項》