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五障

ごしょう #472

五障

ごしょう

(1)女がもっている五種の障害。女梵天王、帝釈・魔王、転輪聖王身の五つになれないとするもの。 五礙(ごげ)ともいう。
法華経提婆品の竜女成仏段に見られ、舎利弗が女人は汚れていて法器に非ずと難じ、更に五障をあげて難じている。 これに対して竜女は、実の即身成仏を現じて難に答える。
平家物語』二には「五障の文人跡絶えて、三千の浄侶居を占めたり」との用例がある。
遺文では『法華初心成仏鈔』、『妙一女御返』等に見られる。
前書では法華経でなければ五障の女人は成仏できないと説き、後者では即身成仏の実義は本門寿量品に限るが、竜女成仏は法華経の即身成仏の証拠であり、妙一女は五障の雲が晴れて竜女の後を継ぐ者、と称嘆している。
また三従を加えて五障三従という。 三従とは女人は父母、夫、子に従うとの意。 三従について遺文『薬王品得意鈔』に「外典を以って之を論ずれば三従あり。 三従と申すは三シタカウト云也。 一には幼くしては父母に従い、嫁しては夫に従い、老ては子に従う。 此の三障有りて世自在ならず」(定三四一頁)とあり、『月水御書』に「三従のきづなにつながれ給へる女人」(定二八七頁)とある。
法華経信仰による絶対の救済を主張し女人成仏法門を展開された日蓮聖人は『光日尼御返』に「三のつなは今生に切ぬ。 五のさわりはすでにはれぬらむ。 心の月くもりなく、身のあかきへはてぬ。 身のなり。 たうとしたうとし」(定一七九五頁)と救済の確信をえ伝えている。
《『遺文辞典』歴史篇「五障」の項》

(2)法華経信解品に説かれる「欺・怠・瞋・恨・怨」の五。
《『台学辞典』「五障」の項》

(3)修道上の障害となる五種のもの。 日蓮宗の修法における五つの障(さわ)りのことをいう。
(一)煩悩障=迷い多くして、仏道に入るを得ず。
(二)業障=過去・現在の罪にて貧窮、下賤の身を受け、得道の道有れども入ること能わず。
(三)生障=過去のにより、貴顕富有だが、報果を障りとして入ること能わず。
(四)法障=無障にして悟道有れども、先世の障害にて正法を聞くこと能わず。
(五)所知障=正法を聞けども、信ぜざるをもって仏道に入れず。
以上の五障が、信・進・念・定・慧の五善根の障りとなる。
また欺・怠・瞋・恨・怨のことを五障という場合もある。
《『法華験家訓蒙』》

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