梵天王
梵天王
ぼんでんのう
梵王、大梵天王とも称す。
インド思想での最高神、宇宙の創造者。
万有の根源たるブラフマン(Brahman)が神格化されたもの。
仏教ではこの神を色界初禅天の主とし、娑婆世界を統領するものとして尊び、帝釈天王と並んで護法の善神の最高に位置づける。あわせて「釈梵」と称されている。
釈尊が菩提樹下で悟りを開いた時、娑婆世界の衆生に説法を要請したのがこの梵天王とされている。
日蓮聖人は正法法華経の守護者として「梵天帝釈四大天王」と諸御書に書かれ、信徒に教えられている。
大曼荼羅にも「大梵天王」と必ず列記し、法華経守護の筆頭に勧請している。
『大田殿許御書』には「梵王を大王となし、法華経をもって天子と称する也」(定八五三頁)とあり、『南条兵衛七郎殿御書』では「日蓮は日本第一の法華経の行者也。もしさきにたたせ給はば梵天・帝釈・四大天王・閻魔大王にも申させ給べし」(定三二七頁)とある。
《『遺文辞典』歴史篇「大梵天王」の項、『広説仏教語大辞典』「梵天王」の項、『日蓮辞典』『天台学辞典』『岩波仏教辞典』「梵天」の項、菅沼晃『インド神話伝説辞典』》