正法
正法
しょうぼう
(一)正しい真理の教えという意味で、仏教の異称。
仏教の教えが正しい真理にかなっているところからかくいう。
聖人は『教機時国鈔』述作以降、正法とは法華経と規定する。
一般に聖人の経典観は排他的専一的傾向にあると受取られがちであるが、事実はその逆で、正法は法華経なりという限定は釈尊の一代聖教を肯定した上で導き出された結論に他ならない。
依法不依人による仏法選択がその証左である。
(二)正像末三時の正法をいう。
正像末とは釈尊の滅後に、仏教がいかに行われるかについての時代区分で、正法時代は教説(教)とその実践(行)とその結果としての悟り(証)とが正しく具わって、釈尊の教えが完全に行われる時代をいう。
時限については諸説があるが、聖人は『大集経』の説に基づいて正法一千年とされる。
《『遺文辞典』教学篇「正法」の項、『日蓮辞典』『岩波仏教辞典』「正法」の項》