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勧請

かんじょう #891

勧請

かんじょう

「勧め請う」ということで、に永くこの世に住して法を説き衆生を救済せんことを勧め請うたり、仏菩薩等に道場に影現して証誠せんことを勧め請うたりする。
化城喩品に「爾の時に十六王子、偈をもって讃め己って、世尊に法輪を転じたまへと勧請し、咸く是の言を作さく」とあるのは前者に当り、この意味の用例は法華経以外の経典にも多く見られる。
の威霊や尊像などを招請して寺社等に安置することも勧請といい、また法要などに際して仏菩薩諸天善神に来到道場を請うことをも勧請という。
勧請に際して唱える文を勧請文という。
現在、本宗で一般に勧請と称するのはこの二つの場合である。
勧請文の例としては『充洽園礼誦儀記』に「唯願法界海、諸諸賢聖、哀愍垂降臨、荘厳此道場。 唯願我等輩、身心倶清浄、三業福智修、成就如来。 唯願衆功徳、回向悉周徧、此界及十万、利益不唐捐」の三偈を掲げ、「第一偈は勧請、第二偈は当座の発願、第三偈は預かじめ回向するなり。 総じて勧請に属す」と説く。
また「南無久遠実成大恩教主釈迦牟尼仏、南無証明法華多宝如来、南無十万分身三世の諸仏、南無上行無辺行浄行安立行等本化地涌の諸大菩薩、南無文殊普賢薬王薬上妙音観音等迹化地方の大権の薩埵、南無舎利弗目連迦葉阿難等新得記の諸大声聞、大梵天王釈提桓因、護世四天王、三光天子鬼子母神十羅刹女等、総じては正像末輪円具足大曼荼羅勧請の諸尊、殊には立正大師高祖日蓮大聖人、六中九老僧等宗門代々如法弘通の先師先哲、開山某上人以来歴代の先師等、大慈大悲影現道場、知見照覧法味納受」の如くあまねく諸尊を勧請することを総勧請といい、鬼子母神・帝釈天・三宝荒神など特定の一尊を勧請することを別勧請という。
なお、葬式に当って勧請文中に亡者の戒名を唱えるのを見かけるが、諸仏諸尊をお迎えする「勧請」と、法会の趣旨を言上する「表白」とは区別しなければならない。
《『充洽園礼誦儀記』、『宗定日蓮宗法要式』、『遺文辞典』教学篇「勧請」の項、『岩波仏教辞典』「勧請」の項

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