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十界

じっかい #943

十界

じっかい

迷悟の差別を地獄・餓鬼・畜生・阿修羅・人間・天上・声聞・縁覚・菩薩・仏の十種の境界に分けたもので、天台大師はこれを『華厳経』十地品から採用した。
地獄・餓鬼・畜生の三界三悪道、これに阿修羅を合せて四悪趣、また阿修羅・人間・天上を三善道、三悪道と三道を合せて六道・六趣・六凡といい、迷界に属する。 生前の意の業に応じて六道を輪廻転生するといわれる。 小乗仏教では六道まではよく説かれるが十界は説かない。
次に声聞から仏までの四聖は悟界に属し、輪廻転生を出離した存在である。 しかし窮極的な悟界は界だけであるから、九界を迷界とすることもある。
十界一念三千の法数の最初の構成要素であるところから、日蓮聖人は十界という法数を重んじ、大曼荼羅を図顕されるときは、十界常住の姿を顕すために原則として十界の諸尊を羅列される。 故にこれを十界勧請大曼荼羅という。
また法華経は一切衆生皆成仏道の教えであることを十界皆成ともいうが、江戸末期、日隆門下では三途が法華を聞法して成仏するとは考えられぬとして、十界皆成とは所詮は理の法門にすぎないと主張する久遠系と、十界皆成を主張する皆成系とに分かれるという件があった。
日什門流では仏界縁起といって、十界は本仏の慈悲智慧によって展開された法界であると信仰することを勧める。
《『遺文辞典』教学篇「十界」の項、『天台学辞典』『岩波仏教辞典』「十界」の項》

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