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録内啓蒙

ろくないけいもう #5047

録内啓蒙

ろくないけいもう

三六巻。
院日(一六二六-九八)撰。
元禄八年(一六九五)撰述。
日蓮宗全書』所収。
本書は不受不施派の学匠日講が、流罪地日向佐土原に在って当時の台学偏重の学風を斥け、遺文中心の教学を樹立しようとの目的の下に、九年の歳月を要して日蓮聖人遺文の録内御書一四五抄について注釈したものである。
遺文一抄ごとに大意、述作の由来、述作年代、題号釈等について考証し、本文については随文解釈の形態をとって人名、地名、故等について出典を探って本文を引用し、引用経論についても原典と対照確認している。
本文の解釈において、特に宗義に関しては受派の日重・日遠らの学説を随処に引用し批判し、不受不施折伏主義に立って自義を展開している。
また「本文分科」「私科」の名で新たに科段を設け、一抄の大意を容易に把握せしめようとしている。
なお『啓蒙』に講述した箇条を抽出列記した目次、索引の役割を持つ『録内啓蒙條箇』六巻も、本書と同に完成している。
の各項に対する該博にして綿密な考証と書誌学的考察とを加えて著した『啓蒙』は、遺文に関する百科事典的性格を有し、以後の日蓮教学研究に大きな影響を与え、遺文注釈史上に最高権威としての位置を占めるものである。
《『遺文辞典』歴史篇「録内啓蒙」の項、『日蓮辞典』「録内啓蒙」の項、小松邦彰・花野充道『日蓮の思想とその展開』(春秋社『シリーズ日蓮』二)、高森大乗『昭和定本日蓮聖人遺文諸本対照総覧』山喜房書林》

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