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峨眉集

がびしゅう #1921

峨眉集

がびしゅう

二〇巻。 常在院日深(一七〇三-四三)著。 寛保二年(一七四二)脱稿、文化一一年(一八一四)刊。
日深は鷹峰檀林八七世の能化であったが、元政の風に私淑し晩年深草瑞光寺平楽庵に隠棲して著述に専念した。
元文五年(一七四〇)それまでの学論を整理せんと筆を起したのがこの『峨眉集』であった。
日蓮宗教学界は檀林における天台学研究が主流で、それも三大部の階梯書から趙宋台の研究に力を費していた。 そのため彼(か)の山家・山外論争が本宗で問題となっていた。
趙宋台の研究は義科の論題教学となって展開したが、その義科論題を整理集成して、九八の論目の下に教義を論述し、義科的組織のもとに宗学を組織せんとしたのが本書である。
その基本的姿勢は山外を排する四明正統の立場から台当二宗を見ようとするもので、そのために権実教判論を中心とした山家・山外の問題に力点がおかれ、四明教学を鼓吹して四明を天台・妙楽と日蓮聖人を結ぶ「世の師」「本化の先登」(二〇巻-第九六)とまで高揚するようになった。
日蓮学を台教学からみようとする近世の台心酔の弊害がこの書にも表れているが、当時の学界の代表的な義学書で後代に与えた影響は大きい。後代、日輝が読むべき三大宝策ありとした一書である。
《『峨眉集』(『日全』)、執行海秀日蓮宗学史』、小松邦彰・花野充道『日蓮の思想とその展開』(春秋社『シリーズ日蓮』二)

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