能化
能化
のうけ
(一)能く他を教化する者。
所化に対する語で弟子(所化)を教導する師匠、師として他を教化する者を意味する。
九界の衆生を化導する仏や菩薩をいう。
(二)檀林の最高指導者である化主のこと。
日蓮宗では、江戸期に入り関東八檀林、関西六檀林の成立をみるようになると、檀林において教学等の指導をする教授者(=講主)のことを意味するようになった。
これは天文法難以後、教団再興の機運に乗じた仏心院日珖・常珖院日諦・山光院日詮等が永禄一一年(一五六八)堺妙国寺において開いた天台学中心の三光無師会(=三光勝会ともいう)をもってその先駆とするものである。
檀林では能化はただ一人で、他は全部所化とする。
但し、『法華玄義』を講義する能化は玄能と呼ばれ、また『法華文句』を講義する能化は文能と呼ばれた。
しかし、『法華文句』は能化がこれを講じたので、文能のことを能化ともいう。
《『遺文辞典』教学篇「能化」の項》