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二処三会

にしょさんね #392

二処三会

にしょさんね

「にしょさんえ」とも読む。
法華経の説処と説会のこと。
二処とは霊鷲山と虚空、三会とは前霊山会虚空会・後霊山会のこと。
ち法華経序品第一から宝塔品十一の半ば「接諸大衆皆在虚空」までは霊鷲山での説法であるから前霊山会、宝塔品の後半「以大音声普告四衆」から嘱累品までは仏は虚空の中の多宝塔中に坐し、大衆もまた仏の神力によって虚空に在っての説法であるから虚空会、薬王品以下は再び霊鷲山に還っての説法であるから後霊山会という。
霊山と虚空の二処で三度会合しての説法であるから二処三会という。
三会の説法の特色をあげると、
(1)前霊山会=仏は諸法実相を内容とする智慧に基づいて三乗方便一乗真実の道理を説き、二乗作仏を説いて仏性の普遍を示される。
これが迹門の中心教義であり、方便品にその要綱を示し、譬喩品以下に種々の譬喩をもって法・譬・因の三周の説法がなされる。
説法の目的は在世の弟子の化にある。
各品の脈絡は極めて緊密な関係にあるが、法師品虚空会の前提として、仏滅後の法華弘通についての基本的実践態が示されている。
(2)虚空会=ここでは本門の教義の中心をなす久遠本仏への信仰が開顕され、滅後の法華経弘通における菩薩行の実践が強調され、娑婆即寂光を説いて土の浄化を示している。
説法の主体は釈尊であるが、客体として多宝如来分身の諸が現れる。
説法の目的は滅後の衆生化救済するにある。
虚空会一二品の思想的脈絡は複雑であるが、日蓮聖人は寿量品を中心に眺めて「起顕竟」の法門を立て、法華経の末法為正を強調し、本化上行の自覚に住して法華経弘通に専念したのである。
(3)後霊山会=ここでは説法の主体は諸の菩薩に代り、その内容、目的ともに法華経を讃嘆し法華経の行者の守護と法華経の流布を誓うにある。
各品のの脈絡は殆どない。
霊山会の説は、仏教における種々な信仰の対象となっている諸の菩薩とその信仰形式を、久遠本仏の世界に従属せしめ法華信仰によって統一しようとしたものである。
《『遺文辞典』教学篇「二処三会」の項》

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