検定試験
検定試験
けんていしけん
教師または教師補としての資格付与考査のために行う学力検定試験のこと。
現行『宗制』「検定規程」によれば、教師の検定は無試験検定と試験検定の二種類に分かれている。
無試験検定は所定の学校において検定に必要な科目を履修したものが、検定のための試験を受けることなく、在学の成績でその資格を得る制度である。
その該当者は(一)宗学林卒業者、(二)(イ)立正高校卒業者で、所定の宗学及び仏教学を選択履修した者、(ロ)身延山高等学校卒業者、(ハ)高等学校において、所定の宗学及び仏教学を履修した者、(三)身延山短期大学卒業者、(四)立正大学卒業者で、所定の宗学及び仏教学を選択履修した者である。
次に試験検定は教師補試験、乙種普通試験、甲種普通試験、乙種高等試験、甲種高等試験の五種類で、学業の外、道念堅固で本宗の教義の宣布及び儀式の執行に精進する見込があるか否かをも考査することになっている。
教師補試験は宗務所長を委員長とする委員五名で組織した試験委員会がこれを執行する。
受験資格は年齢一八歳以上の僧侶とし、簡易な宗学、仏教学及び一般科目について筆記と口述をもって行う。
その施行期日は宗務所長が定める。
普通試験検定は宗務総長が任命した委員長一人及び委員四人で組織する普通試験検定委員会が行う。
受験資格は乙種は中学卒業者、甲種は高等学校卒業者またはそれぞれ同等以上の学力を有する者とし、乙種に合格した者は甲種を受験することができる。
普通試験における学科目は祖伝、仏伝、宗学及び仏教学とし、その程度は試験施行の期日・場所と共に予め宗内に告示する。
高等試験検定は宗務総長が立正大学教授中より任命した委員長一人及び委員若干人で組織する高等試験検定委員会が施行する。
受験資格は乙種は短期大学卒業者、甲種は大学卒業者またはこれと同等以上の学力を有するものとする。
高等試験における学科目は乙種は身延山短期大学、甲種は立正大学卒業程度の宗学とし、論文審査及び口述試験によりこれを行う。
提出論文の主要な事項は宗学に関するもので、四〇〇字詰原稿紙、乙種は五〇枚以上八〇枚迄、甲種は八〇枚以上一五〇枚迄となっている。
論文提出期日は一〇月末日とし、その審査及び口述試験は立正大学において施行する。
受験志願者は試験の種類を明示した書類に履歴書及び学校卒業または修了証明書を添付し、手数料と共に宗務所を経由し、宗務院に提出することになっている。
なお戦前には学力検定試験として甲種検定試験、乙種検定試験、丙種検定試験の三種類があった。
甲種は官公私立中学または同等学校を卒業し、宗乗余乗に関し相当の学力を有する者、乙種は官公私立中学三学年を修了し、宗学に関し相当の学力を有する者、丙種は年齢二五歳法臈五年以上にして中等教育を受けるに堪へざる者が受験資格者であった。
検定試験の課程は甲種は立正中学卒業程度、乙種は立正中学三学年程度に準じ、丙種は依経、礼誦要文、法要儀式、宗義大要、日本歴史、作文であった。
甲種及び乙種は立正中学において、丙種は各宗務所、開教司監部または便宜の場所において毎年四月施行。
検定試験委員は相当の学識を有し教育に経験ある者について管長が任命した。
受験に際し納付する手数料を現在は検定試験料と称しているが、戦前は検定試験義納と称した。
なお現在甲乙普通試験に限り試験検定のための期日と場所を定めた受験講習会が行われている。
《『日蓮宗法規』(昭和八年版)「宗費賦課徴集規則」》