万代亀鏡録
万代亀鏡録
ばんだいききょうろく
八巻、付録二巻。
日蓮宗不受不施派では「まんだいききょうろく」と読む。
この刊本は日蓮宗不受不施派祖山妙覚寺釈日正纂として、明治二一年(一八八八)巻一を出版。
逐次版を重ね同二三年五月二四日巻八をもって当派中興仏性院日奥の諸著書を集成。
次いで身延・池上の対論書及び不受派諸師の書を付録巻一・巻二に集録。
同二四年一〇月一三日和装本一〇巻として梓行出版。
その後巻一より巻五、巻六より付録二巻を二分冊に集版発行。
この妙覚寺蔵版は昭和五七年一〇月に三分冊にまとめ解説を加えて復刻刊行されている。
また昭和八年二月一一日、不受不施講門流により安国院日講外諸師の文献を新加して洋装本上下二巻を発行。
大崎日行が代表編纂者。
これによって日奥ないし日講等の教学及びその周囲の事蹟が論ぜられた。
『万代亀鏡録』には、日奥の不受不施義の教学、自身の行蹟並びに宗祖日蓮聖人の主義を基底とした不受不施論の展開、謗法否定、不惜身命の信心決定がのべられており、本書は不受不施派の根本聖典となっている。
付録巻一の「身池対論記録」は、寛永七年(一六三〇)二月、宗論直後不受派池上方が密かに対論の実録を編集版行し、身延方の記録(『東武実録』所収)が後年の偽作であるに対し、史料価値大なるものであり、また諸師の不受論は寛永・寛文の新受不施論に対して痛論している。
講門派本は妙覚寺本のほか寛文法難のとき成立した悲田不受不施派に対し、その邪論を論破した諸著及び配流日誌等、日講の諸書を集録、また不受派内紛分流の諸書を新加した。
なお妙覚寺版には次のような著書が収録されている。
巻第一=法華経宗奏状、禁中奏聞由来、法華経諫状、三箇条尊答、諫暁神明記。
巻第二=延命表、守護正義論、唱題観発鈔、御縁起。
巻第三=宗義制法論。
巻第四=禁断謗施論、賜京師信徒書。
巻第五=門流清濁決義集、中祖鑑抜萃、名詮自性記、研心鏡。
巻第六=円殊真偽決。
巻第七・第八=断悪生善。
付録巻第一=身池対論記録、不受決、守正護国章。
巻第二=破奠記。
なお講門派版洋装本新加分の著書をあげると、破鳥鼠論、寱語問答、三田問答詰難、発心即到記。
付録として堯了状能破条目、説黙日課、愍論盲破記、梅鷺囀記、石上物語である。