三箇条尊答
三箇条尊答
さんかじょうそんとう
一巻。
妙覚寺日奥著。
慶長一四年(一六〇九)三月対馬にて著す。
慶長一三年一一月一五日のいわゆる慶長宗論の前、徳川家康は法華宗の諸本山、学匠たちに対し、
一、念仏者堕無間地獄経文証拠事
一、天台六十巻中念仏無間法門有之否乎事
一、日蓮聖人宗旨建立者私之義歟将有経文証拠歟事
を問い糺したが、対馬流人日奥の所にもその下問があった。
それに答えたのが本書である。
即ち念仏無間は経文顕然、天台六〇巻中に法然の念仏を破することは所述の年代が相異するから当然ないが、法華誹謗堕獄の文より見れば法然の念仏義堕無間の理は明白、日蓮聖人の立義は私義を存せず、専ら経典に依拠する旨、経論釈疏を引き憚ることなく言上した。
『万代亀鏡録』所載。