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超八醍醐

ちょうはちだいご #4864

超八醍醐

ちょうはちだいご

法華経は蔵・通・別・円の化法の四教と頓・漸・秘密・不定の化儀の四教との八教を超越して、五味中の醍醐味のごとき最上のであるということ。
天台宗妙楽大師湛然(七一一-七八二)が宣揚した思想。
湛然は、法華円教と爾前円教とを相対して約教約部の二面から論じている。
に約していえば、今昔の円体無殊であるから、爾前の円も法華の円も同じで、法華の円は化法四教中の円教に摂するとする。
しかし部に約していえば、爾前の円は蔵・通・別を兼帯して説かれた円教であるから、純円独妙の法華の円とは異る。
また爾前円教は法華経に開会されて初めて円教たることが認識される円教であるから、法華の能開の円に対すれば所開にすぎないとする。
このように、法華の円と爾前の円には開顕円と未開顕円との別があるから、法華の円は八教中に摂すべからずとし、「今の経は八に於て何れに属すと為んや。若し超八の如是に非ずんば安ぞ此の経の所聞と為さん。(略)諸師既に八教は今に異るを知らず、故に二文の伝詮、如ならず異ならず(諸師既不知八教異今。故二文伝詮不如不是)」(『法華文句記』一)というのである。
超八醍醐は法華経開顕の部意に約して主張された思想である。
湛然は、約教約部の二釈を立て約部奪釈を正意とすることについて、「若し秪だ四教の中の円を判じて之を名づけて妙となさば、諸経に皆是の如き円の義あり。何ぞ妙と称せざらん。故に須らく復た部に約し味に約して、方に今経の教円・部円なることを顕すべし」(『法華玄義釈籤』二)と述べている。
日本台においては、円珍が『授決集』に法華の超八醍醐を強調している。
日蓮聖人湛然超八醍醐の思想を継承し法華至上主義の証とし、更に進んで自身の宗教体験から独自の本門法華経主義を確立したのである。
聖人は『曽谷入道殿御返事』に「妙楽大師の記に云く、若し超八の如是に非んば、安ぞ此経の所聞と為さん云云。彼彼の諸経の題目は八教の内也、網目の如し。此経の題目は八教の網目に超へて大綱と申す物也。(略)南無妙法蓮華経と申すは一代の肝心たるのみならず、法華経の心也、体也、所詮也」(定一四〇八-九頁)と述べて、法華経の所詮たる妙法蓮華経は、一切の諸経諸に超勝し、これを開顕する諸経中の王であることを説き示されている。
《『遺文辞典』教学篇「超八醍醐」「超八如是・超八之如是(ちょうはちのにょぜ)」の項、『日蓮辞典』『広説仏教語大辞典』「超八醍醐」の項、『天台学辞典』「超八醍醐」「法華超八論」の項、『岩波仏教辞典』「醍醐」の項》

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