純円
純円
じゅんえん
天台宗の五時八教判によると、五時が含有する化法四教の割合は、華厳時は兼(円に別を兼ねる)、阿含時は但(但だ蔵教のみ)、方等時は対(四教対説)、般若時は帯(円に通別を帯びる)、法華時は純(純ら円のみ)、涅槃時は四教の追説追泯とされる。
故に鈍円とは法華経だけが有する教味の特徴である。
他経は応病与薬の教であるから、華厳時は別教に、方等・般若時は通教に説法の主眼を置き、たまたま円教にも触れることがあるが、法華経は純ら円教の開顕に説法の目的を置く。
円とは円満・円備などと熟し、少しも欠点のない完全な教という意味で、森羅万象は互具互融して円融無碍であると説く。
従って日蓮聖人は一念三千の説不をもって純円と否とを判定した。
《『遺文辞典』教学篇「純円」の項、『日蓮辞典』「純円」の項》