本師
本師
ほんし
(1)久遠実成の釈尊。
如来寿量品に開顕された教主釈尊のこと。
我ら衆生は久遠元初より世々生々にわたって教化をうけ、釈尊の救護にあずかるのであって、釈尊は根本の師である。
即ちこの娑婆世界における一切衆生の尊師であり、主師親三徳を具備せられる仏、一切の諸仏を統一せられる教主でもある。
『観心本尊抄』の「本師の娑婆」(定七一二頁)とあるのは、この教主釈尊のこと。
(2)本生の師。
仏の過去世における師であって因縁深厚の人。
妙楽大師の『法華文句記』第五の「十双歎」に「釈迦は五逆の調達を指して本師と為す」とある。
即ち提婆品では過去世において檀王が阿私仙人に随って仏道を求めたことが説かれるが、阿私仙人は提婆達多であり、檀王は釈尊であったと明かされる。
(3)本来の師匠。
本よりの師。
初めて仏門に入って僧となるとき、剃髪して戒を授ける師のこと。
日蓮聖人にとって清澄の道善房は出家の師であることから「本師道善御房」(定四七三頁)と記されている。
《『遺文辞典』歴史篇「本師」の項、『日蓮辞典』「本師」の項》