三国四師
三国四師
さんごくしし
日蓮聖人の法華経信仰の外面的系譜。
インドの釈尊、中国の天台大師、日本の伝教大師の三国三師に相承して法華経を流通する自己を法華仏教史上に位置づけ、三国三師に自己を加えて三国四師と称する。
釈尊は法華経をもって出世の本懐とされている。
また釈尊は法華経を開顕するために衆生の機根を調熟する間に九横の大難に値い給うて法華経の行者の先蹤を示された。
さらにはるかに末法時の救済を志向され、歴史を超えて毎自作是念の願行を遂行し給うのである。
このように能説の釈尊が所説の法華経に自己をかけるのは、両者が一となって久遠の光を発し給うことにほかならない。
ここに釈尊による救済の真実があり、釈尊が久遠の仏格を有するゆえんと、釈尊をもって法華経信仰の源流とするゆえんがあるのである。
天台大師は法華経を中心として仏教を統一するという偉業を始めてなしとげた。
とくに『法華玄義』・『法華文句』・『摩訶止観』の三大部は、法華経思想の論理的体系化とその実践を示すもので、法華仏教の実質的な源といえる。
伝教大師は天台大師の法華仏教を日本に伝え、法華一乗の思想を顕彰した。
聖人の法華教学の基本は天台大師によるところが多いが、その社会的実践に関しては伝教大師の業績に学ぶところが多い。
以上の三師は在世から像法にかけての法華経の行者であったが、聖人はこの三師の正統な法華経信仰に繋がる末法今時の法華経の行者である。
この信仰の系譜を『顕仏未来記』には「天台大師は釈迦に信順し、法華宗を助けて震旦に敷揚し、叡山の一家は天台に相承して法華宗を助けて日本に弘通す等云云。
安州の日蓮は恐らくは三師に相承し法華宗を助けて末法に流通す。
三に一を加へて三国四師と号づく」(定七四二-三頁)と述べ、自己の立場を位置づけられている。
このような聖人の法華経信仰の系譜を外相承といい、これに対し、聖人の内証における法華経信仰の相承を内相承と称する。
《『遺文辞典』教学篇「三国四師」の項、『日蓮辞典』「三国四師」の項》
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