機根
機根
きこん
(1)教えを聞いて修行しうる能力。
(2)衆生の根性・性質。
これに大小・頓漸・顕密等、教学上の立場によって多数の類別・名称があるが、特に聖人は正像末の三時に約する中、法華経の対象となる機根として釈尊滅後末法の謗法逆縁の機に最も意を注がれた。
五義の中の機判がそれである。
ただし時の機として末法の日本国の衆生を謗法と規定されたので、個々の機については「所詮、円機有つて円時無き故」事行の南無妙法蓮華経は広く行ぜられず(『本尊抄』)といわれるように問題視されない。
末法の機は謗法によって仏種を断じた機であるが故に、妙法五字の要法をもって下種しなければならないから末法を円時という。
《『遺文辞典』教学篇「機根」の項、『岩波仏教辞典』「機根」の項》