妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

毘盧遮那仏

びるしゃなぶつ #3702

毘盧遮那仏

びるしゃなぶつ

梵語Vairocanaの音写、遍一切処・光明遍照などと訳す。
(1)華厳宗本尊。 『華厳経』に説く仏で、その浄土を蓮華蔵世界という。 無量海の因行の功徳を修して正覚を成じ、千葉の蓮華に座して大光明を放っており、諸法を体現している報身とされる。 奈良代聖武皇造立の東大寺の毘盧遮那仏は大として有名。 六十巻華厳経に盧遮那、八十巻華厳経は毘盧遮那と訳す。
(2)『梵網経』は蓮華台世界に住し千葉百億の大小の釈迦を化現して菩提の心地を説く。
(3)法華経の結経『観普賢経』に釈迦牟尼仏を毘盧遮那遍一切処と名づけ、常楽我浄の四徳波羅蜜の所成なる常寂光土に住すと説く。
(4)智顗は毘盧遮那・盧遮那・釈迦の三尊を法・報・応の三身に配し、境妙究竟して顕れるを毘盧遮那とし、智妙究竟して満つるを盧遮那仏とした(『法華玄義』)。
(5)真言宗では理智不二不生不滅の大日如来とし法身とす。
(6)日蓮聖人は『真言天台勝劣事』に「毘盧遮那と云うは天竺の語(ことば)、大日と云うは此土の語也。釈迦牟尼を毘盧遮那と名くと云う時は大日は釈迦の異名也。(略)新訳の経の毘盧遮那法身と云うは、旧訳の経の盧遮那他受用身也。故に大日法身と云うは法華経の自受用報身にも及ばず。況んや法華経の法身如来にはまして及ぶべからず」(四七九頁)と説いている。
《『遺文辞典』歴史篇「毘盧舎那仏・毘盧遮那仏」の項、『天台学辞典』「毘盧舎那」「盧舎那身」「蓮華蔵世界」の項、『広説仏教語大辞典』「毘盧舎那佛」「毘盧遮那佛」「盧舎那佛」「盧遮那佛」の項、『岩波仏教辞典』「毘盧遮那」の項、『図説仏教語大辞典』「盧遮那仏」「毘盧遮那仏」の項》

← 事典トップ