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法華行者値難事(一四〇)

ほっけぎょうじゃちなんじ #3886

法華行者値難事(一四〇)

ほっけぎょうじゃちなんじ

日蓮聖人が文永一一年(一二七四)正月一四日、五三歳のとき富木氏・三郎左衛門尉を始め河野辺・大和阿闍梨御房等、門下一同に与えられた書。
真蹟中山法華経寺所蔵(重要文化財)。
本紙は六紙で別に上書と追伸の二紙があり、計八紙完。
その上書に「法花行者逢難」と富木常忍の註記がある。
題号は後人によってつけられたものである。
法華経第四巻の「如来の現在にすら猶ほ怨嫉多し、況や滅度の後をや」という法師品の文で始まり、法華経の行者釈尊から台・伝に至るまで必ず難に遭うことを述べている。
在世と滅後正像二千年の間に法華経の行者唯三人有り」(定七九七頁)とし、仏と天台・伝教の三人を挙げ、更に「仏記の如くんば末法に入って法華経の行者有るべし」として、この三人に日蓮を入れて四人となし、況滅度後の経文に符合することは喜ばしいことであると述べている。
沙門観恵(武蔵の前司)の書状を引用して、論をすすめ、更に追伸には龍樹・天親は権大乗の論師であり、天台・伝教は法華本門の三秘を弘め残し給うとし、日蓮はこのを知って、これを弘める者であるとしている。
最後に我弟子らはよくこのを知って、身命及ぶとも退転することなかれと説いている。
追伸に台・伝教未弘の法として「本門本尊戒壇と題目五字」が示されている。
本書は三大秘法の名が初めて開示された御書である。
《『遺文辞典』歴史篇「法華行者値難事」の項、『日蓮辞典』「法華行者値難」の項》

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