行者値難
行者値難
ぎょうじゃちなん
仏の滅後に法華経を如説に修行する者は、経文の予言通りに仏在世以上にもまして迫害受難を蒙ること。
法華経法師品には「此の経は如来の現在すら猶怨嫉多し、况や滅度の後をや」と滅後の行者が大難に遭うことが予言されている。
また八十万億那由佗の菩薩が、仏滅後の悪世に値難忍受による法華経弘通を誓った勧持品二十行の偈には「悪口罵詈」「及加刀杖者」「数数見擯出」等と具体的に未曽有の大難を説示している。
行者の値難はそのまま経文色読を意味し、それによって法華経の行者としての真実性が実証されるのである。
日蓮聖人は法華経の弘通とそれによる数々の受難を体験するなかで、末法の法華経の行者の自覚と確信を高めていったのである。
また聖人は行者の値難は過去の重罪を消滅するものであるとの『涅槃経』の「転重軽受」の思想と法華経不軽品の教説に基づいて、迫害受難に正面から立ち向かわれたのである。