数数見擯出
数数見擯出
さくさくけんひんずい
法華経勧持品の文。
「数数(しばしば)擯出(ひんずい)せらる」と読む。
法華経の行者が末法に出現する時は必ず迫害を受けるという予言の一つ。
「数数」はたびたびということであり、「擯出」とは放逐、即ち流罪のことである。
日蓮聖人は弘長元年(一二六一)伊豆へ、文永八年(一二七一)佐渡へ、二度の流罪を被った。
『開目抄』にこのことを「又云く数々見擯出等云々。
日蓮法華経のゆへに度々ながされずば数々の二字いかんがせん。
此の二字は天台伝教もいまだよみ給はず。
況や余人をや。
末法の始のしるし、恐怖悪世中の金言のあふゆへに、但日蓮一人これをよめり」(定五六〇頁)と記して「数数見擯出」の経文を身読して仏の予言を証明したことを感激し、その証明がそのまま日蓮聖人こそが末法の法華経の行者であることの証しとなっていることを自ら自覚し、外に宣言しているのである。
《『遺文辞典』教学篇「数数見擯出」の項、『日蓮辞典』「数々見擯出」の項》