況滅度後
況滅度後
きょうめつどご
法華経法師品の文。
「如来現在猶多怨嫉」に続く語で「況んや滅度の後をや」と訓ずる。
釈尊の滅後、特に末法での法華経弘通に多くの難や迫害がある事を示した文。
釈尊でさえ在世中に仏法の弘通に九横の大難とよばれる難にあった。
まして釈尊滅後末法ではなおさらである、との意。
日蓮聖人は法華経の弘通に際して数々の難を受けられたが『開目抄』に「いわずわ今生は事なくとも後生は必ず無間地獄に堕べし。
いうならば三障四魔必ず競起るべしと知ぬ。
二辺の中にはいうべし。
王難等出来の時は退転すべくは一度に思止むべし(略)少々の難はかずしらず。
大事の難四度なり」(定五五七頁)とあるように弘経の当初にその覚悟があられたのである。
また『如説修行抄』に「経文を先として猶多怨嫉況滅度後、況滅度後と朝夕教えしは是也。
予が或は所ををわれ、或は疵を蒙り、或両度の御勘気を蒙て遠国に流罪さるると見聞とも今始て驚べきにあらざる物をや」(定七三二頁)と、諸の迫害は法華経に説示されているところであって、今さら驚くべき事ではないということを常々門弟に示されていた事が述べられている。
なお法華経には末法の弘通の迫害について宝塔品には六難九易、勧持品には三類の強敵、不軽品には刀杖瓦石の難等を説いている。
《『遺文辞典』教学篇「況滅度後」の項》