本門八品
本門八品
ほんもんはっぽん
法華経二八品を迹門・本門の二門に分け、とくに本門の中でも従地涌出品第十五以下の如来寿量品、分別功徳品、随喜功徳品、法師功徳品、常不軽菩薩品、如来神力品、嘱累品の八品をいう。
またこの八品の間に四大菩薩を上首とする六万恒沙の本化地涌の菩薩が、釈尊の説法の座に来り、神力品で末法の法華経弘通の付嘱を受け、嘱累品にて本土へ還られていることから「来還(らいげん)の八品」とも呼ぶ。
この八品の説相は本化の菩薩の出現によって久遠実成が開顕され、本門の本尊が奠定される。
しかも滅後末法衆生救済の要法が釈尊から地涌の菩薩へ別付嘱がなされ、更に嘱累品では総ての菩薩および法華経の会座にあった人々への付嘱がなされる。
そのことからも日蓮教学において重要な意味をもつのである。
日蓮聖人はこのことを『観心本尊抄』に「此本門の肝心南無妙法蓮華経の五字に於ては仏猶文殊薬王等にもこれを付嘱したまはず。何に況や其已下をや、但地涌千界を召して八品を説いてこれを付嘱したもう。其本尊の為体(ていたらく)、本師の娑婆の上に宝塔空に居し、塔中の妙法蓮華経の左右に釈迦牟尼仏・多宝仏、釈尊の脇士は上行等の四菩薩、文殊・弥勒等は四菩薩の眷属として末座に居し。(略)是の如き本尊は在世五十余念にこれ無し。八年の間但八品に限る」(定七一二-三頁)と記されている。
なお聖人滅後、室町時代の慶林坊日隆は本門八品正意を主張し、本門八品上行所伝の本因妙下種の題目を末法救済の要法であることを標榜した。
このことから、この門流を日隆門流(現在の法華宗本門流)、あるいは八品派とも称する。
《『遺文辞典』教学篇「八品」の項、『日蓮辞典』「本門の八品」の項》