要法
要法
ようぼう
南無妙法蓮華経をさす。
要とは枢要、肝要の義で、釈尊一代のすべての教法を総括し、その肝心となる教えのこと。
久遠本仏の釈尊は法華経神力品において本化の菩薩に対し、滅後の教法を四句の要法に結んで付嘱した。
この結要の大法が滅後の要法としての南無妙法蓮華経である。
日蓮聖人は『観心本尊抄』に「是好良薬とは寿量品の肝要たる名体宗用教の南無妙法蓮華経是也」(定七一七頁)といい、『法華取要抄』に「日蓮は広略を捨てて肝要を好む。所謂、上行菩薩所伝の妙法蓮華経の五字也」(定八一六頁)と述べている。
即ち聖人は法華経の修行を分別して、法華経一部の受持を広、方便品・寿量品等の受持を略、妙法五字七字の題目受持を要とするのである。
聖人におけるこのような題目取要の論理は、末法救済の原理としての一念三千の問題と関連している。
即ち法華経寿量品において初めて真実究竟する本門の一念三千こそが本門の肝心であり、釈尊の救済の要法なのである。
そこで聖人は、この法華経の珠である一念三千をつつむところの本門の肝心妙法蓮華経の五字を、本門の要法、久遠の要法とし、末法救済の大良薬とするのである。
《『遺文辞典』教学篇「要法」の項、『日蓮辞典』「要法」の項》