四大菩薩
四大菩薩
しだいぼさつ
法華経涌出品おいて、教主釈尊の召命に応じて大地より涌出した本化地涌の菩薩の上首たる四人の菩薩をいう。
即ち上行・無辺行・浄行・安立行の四菩薩である。
経文に「是の菩薩衆の中に四導師あり。
一を上行と名け、二を無辺行と名け、三を浄行と名け、四を安立行と名く、是の四菩薩、其の衆中に於いて最もこれ上首唱導の師なり」とある。
この四菩薩について日蓮聖人は「此千世界の大菩薩の中に四人の大聖まします。
所謂上行・無辺行・浄行・安立行なり。
此の四人は(略)釈迦・多宝・十方の分身を除ては一切衆生の善知識ともたのみ奉りぬべし」(『開目抄』定五七二-三頁)と述べられている。
これら四菩薩は久遠の本仏の教化を受けた菩薩であるから、特に「本化の四菩薩」と呼ばれ、末法濁世に出現して法華経を弘通すべき仏勅を受けた菩薩である。
これら四菩薩の中でも日蓮聖人がとりわけ尊重され、主体的に宗教的自覚で受けとめられたのは上行菩薩であった。
法華経弘通に伴う受難の宗教体験と経文と符合することから、自身を四大菩薩の上首の上行菩薩になぞらえ、本化地涌上行の自覚に住して、末法救済のため妙法五字の弘通に邁進されたのである。
《『遺文辞典』歴史篇「四菩薩」の項(1)、『岩波仏教辞典』「四菩薩」の項、『図説仏教語大辞典』「四大菩薩」の項》