妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

日春(蓮明阿闍梨)

にっしゅん #2722

日春(蓮明阿闍梨)

にっしゅん

(一二三〇-一三一一)
蓮明阿闍梨と号す。
聖人の直弟に列し、中老日法と共に岡宮光長寺を創建。
生まれは甲州山梨郡であるが、俗姓については明らかでない。
日春は初め、天台宗僧侶空存と称していた。
文永年中(一二六四-七四)、空存はこの地に聖人の派遣により伝道布教に赴いた日法の教説にうたれて改宗した。そして日法の勧めで聖人の門に入り、名を日春と賜った。これより両師は同心協力した。
駿州に法鼓は響き、建治二年(一二七六)には早くも精舎を建立して、徳永山光長寺と称した。
ち光長寺の初めで、時に日春四八歳で、また弘安四年(一二八一)四月五日、聖人より本尊を授与されて、益々布教弘通に専念した。
延慶四年(一三一一)二月一五日には願主となって仏殿を造立し、光長寺はここに初めて本堂が建立されたが、日春は一ヵ月後、三月一六日に八一歳をもって遷化した。
日春の入門以前については不詳であるが、天台宗にあっては二位法に叙されていた。
日春の直筆は本尊一幅を始め『宝物集』『和漢朗詠集』『日本法華霊記』等の写本がある。
特にこの中で『宝物集』は鎌倉代の説話文学史上、駿河光長寺本と呼ばれ、現存最古の写本で大変貴重なものである。
これらのものに日春の文学的素養と学識の深さを伺い知るが出来る。
《『遺文辞典』歴史篇「日春」の項、『日本仏人名辞典』「日春」の項》

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