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宗門之維新

しゅうもんのいしん #1750

宗門之維新

しゅうもんのいしん

田中智学が明治三四年(一九〇一)に著した日蓮主義宣揚、宗門改革の書。
初版を日蓮宗当局者に配布し、第二版以降は日蓮宗外の有識者七〇〇余名に贈った。
「夫レ本化ノ妙宗ハ、宗門ノ為メノ宗門二非ズシテ、ノ為メノ宗門也。 日本国家ノ応サニ護持スベキ宗旨ニシテ、亦未来ニ於ケル宇内人類ノ必然同帰スベキ、一大事因縁ノ至法也」との立場から、本化妙宗を建てた日蓮聖人の教義、抱負の本分を忘れた宗門改革の根本主義を明らかにし、日蓮主義の理想をが率先して実行、護持することをめざした宗門改造の書。
論(序分)においては、不惜身命の心地に立つ信仰心の回復を宗門改造にとっての根本先決問題とし、教義の雑乱と姑息的な教育、布教の現状を批判すると共に時世の進歩に遅れた制を革新して宗門改造策を提示し、その実行を唱導している。
総論(正宗分の上)では、総合的に改革の意味と内容を解明し、宗法(本尊・行軌の統一)、制度(本山・寺院・僧侶・信徒・財政問題)、教育(宗風・専門・普通教育)、布教(言説・文書・法験・看護布教)の四方面より論じている。 ち、宗法は新たにすべきではなく、制度は時世に先鞭すべきであり、法華折伏を宗是として「内乱鎮定の諸宗折伏軍を興す」ことにより日蓮主義の法門を活現宣布し、霊的国家たる日本国を統一すべき諸点を強調した。 この改革論の大綱は「『宗法』ニ於テ『復古的態』ヲ採リ、『制』ニ於テ『進歩的態』ヲ採リ、而シテ全体二於テ退嬰主義ヲ破シテ、『侵略的態』ヲ採ラントスルモノ也」と述べられている。
別論(正宗分の下)は、改造計画の項目を列挙し、本尊・修行・布教・宗団などの「統一」と組織の整理改革を詳述すると同時に、堅固な日蓮主義信仰に基づいた改造計画の実施順を提示している。
本書は日蓮主義の理想を掲げつつ、日蓮宗の総合的な改革を主張し、世界と日本とを統一する日蓮主義本化妙宗)の抱負と計画を「侵略的態」によって呼号した智学の代表的著作である。 また、その影響力は宗門内外に及び、同書を読んで感動した高山樗牛は、同書を「近時宗教界の一大文字」と称賛し、日蓮聖人の組織的研究に取組んだことは、その顕著な一例である。

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