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善神捨国

ぜんじんしゃこく #1105

善神捨国

ぜんじんしゃこく

神とは正法である法華経と、その行者と、その流布の国を守護する神をいい、梵天・帝釈・四天王八幡大菩薩照大神・十羅刹女などのことである。
神は正法法華経の法味を食すことによって威光を発揮する。
従って民衆が正法帰依し、国に正法が満つと善神の威光は増大し、民衆や国は守護されるが、逆に民衆が邪法を信じ、国に正法の声が聞かれなくなると、神は法味を食すことができないため、天に昇ってや民衆の守護を放棄する。
そしてその隙に鬼が便りを得て災難が出来する。
このことは『金光明経』『大集経』『仁王経』『薬師経』にしばしば説かれ、日蓮聖人は当時の日本国の災難興起の現状を憂い、『立正安国論』に上掲四経を引用し「四経の文朗かなり、万人誰か疑はん。而るに盲瞽の輩迷惑の人、妄りに邪説を信じて正法を弁へず。故に天下世上諸仏衆経に於て捨離の心を生じて擁護の志なし。仍て善神聖人国を捨てて所を去る。是を以て悪鬼外道災を成し難を致すなり」(定二一三頁)と説示されている。
更に聖人佐渡配流中の『開目抄』において、自己の宗教的主体性を流罪の身に問いつめ「我身の法華経の行者にあらざるか。
又諸神等の此国を捨てて去り給へるか」(定五五九頁)と、自身に蒙る重科の意味の一端を、善神捨国によるものかとしている。
《『遺文辞典』教学篇「善神捨国」の項、『日蓮辞典』「善神捨国」の項》

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