悪鬼【教学】
悪鬼【教学】
あっき
人の幸福を妨げ、または命を奪う悪神・悪衆生。悪鬼神(あくきじん)ともいう。
夜叉・修羅・魔王等のこと。
善鬼(法華経陀羅尼品の鬼子母神・十羅刹女の如き、悪鬼を取啖(くら)い法華経の行者を護る神)に対する語。
(1)十界の中の一つである餓鬼道の通力あるものをいう。
よく人の功徳・生命を奪う。
狭義の悪鬼神のこと。
(2)修羅界の悪霊。
人に憑(つ)いて悪業を起こさせる。
(3)天界の第六天の王たる魔王、及びその眷属をいう。
即ち悪魔と同じ。
法華経勧持品の「悪鬼入其身」(悪鬼その身に入る)の「悪鬼」とはこの義である。
そこでは悪鬼が衆生の身に入って、法華経を護持する者をののしり侮辱すると説かれている。
日蓮聖人は、この文の悪鬼を大悪鬼とし第六天の魔王と判じている。
(4)人間界の怨憎の激しい死霊のこと。
『妙法蓮華経勧持品第十三』に「悪鬼其の身に入って 我を罵詈毀辱せん 我等仏を敬信して 当に忍辱の鎧を著るべし」とあり、日蓮聖人遺文にも『立正安国論』『安国論御勘由来』『守護国家論』『災難対治抄』等多数の記述がある。
《『遺文辞典』歴史篇「悪鬼」の項》