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当家法門目安

とうけほうもんめやす #2070

当家法門目安

とうけほうもんめやす

中山法華経寺第三祖浄行日祐(一二九八-一三七四)著。
大崎学報』第八九号所収。
日祐が門下に弘の際の義提要として著した書。
日祐は延文四年(一三五九)太歳己亥七月九日、鎮西小城郡(佐賀県小城市)に法門弘通のために差し下した智観院日貞のために本書を与えたものである。
書名の由来は「法門無尽なりといえども、当家の違目、此等の重に過ぐべからず。仍て存知の為、目安一帖これを書写す」という奥書に基づくものである。
内容は日蓮聖人が『一代五時図』等に図示された法華経を中心とする仏教観、謗法を恐れねばならぬこと、摂受折伏のこと、立正安国論に基づく勘文提出のこと、三国仏法弘通次第等に要約することができる。
日蓮宗の宗義概説書としては、本成日実(-一四六一-)の『当家宗旨名目』、寂照日乾(一五六〇-一六三五)の『宗門綱格』等があげられるが、本書は日蓮宗上代の宗義概説を著したものとして注目される。
宗祖日蓮聖人の『一代五時図』の講説に基づいて、教主有縁事の項下に釈尊の主師親三徳具備を明らかにし、一代説教権実図のもとに釈尊の教説の一代五時について述べ、法華最勝義に基づく諸宗批判の要文を挙げ、諸仏出世の本懐たる法華経受持について謗法破折を肝要とすることについて述べている。
次いで立正安国論目安并先勘文符合事のもとに、『立正安国論』に引用する経文を抄録し、同書によって諫暁を行なうべきことを述べている。
以上のようにたいへん素朴な記述ではあるが、上代の義の受容の様相を確かめることができよう。
《渡辺宝陽『日蓮宗信行論の研究』、中尾堯『日親』)〉

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