妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

十方浄土

じっぽうじょうど #935

十方浄土

じっぽうじょうど

十方とは東・西・南・北・四維(東南・東北・西南・西北)・上・下をいい、浄土とは仏、菩薩の住む国で五濁なく悪道のない想の世界。 これの対語が穢土娑婆世界)である。
聖人遺文中『開目抄』に「今爾前迹門にして十方を浄土とがうして、此土を穢土ととかれしを打かへして、此土は本土となり、十方の浄土は垂迹の穢土となる」(定五七六頁)と示し、また『立正安国論』に「汝早く信仰の寸心を改めて、速やかに実乗の一善に帰せよ、然ればすなわち三界は皆也。 それ衰えんや、十方は悉く宝土也」(定二二六頁)と示される。
法華経提婆品に「浄心に信敬して疑惑を生ぜざらん者は地獄・餓鬼・畜生に堕ちずして十方の仏前に生ぜん」と信者十方浄土往生を説くのは迹門の方であって、如来寿量品で「我れ常に此の娑婆世界に在って説法教化す」と本国土妙が顕されたとき、十方の浄土はかえって穢土となり、娑婆が本土となるのである。
《『遺文辞典』教学篇「十方浄土」の項、『日蓮辞典』「十方」の項》

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