妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

穢土

えど #4360

穢土

えど

浄土に対する語。 けがれた土、煩悩・・苦の充満する世界をいう。
三界六道の苦界がこれにあたる。 法華経迹門および爾前諸経で人間の住む娑婆世界を穢土と説くのはこの義による。
天台宗では四土を立てるが、その一つに凡聖同居土がある。 凡聖同居土とは凡夫も聖人も雑居する世界をいう。 これに浄土と穢土があり、凡夫の住む娑婆世界などを同居の穢土とし、極楽世界などを同居の浄土する。
法華経本門においては寿量品の「我常在此娑婆世界」等と説かれていることにより、娑婆世界を穢土、十方を浄土する考えは否定され、娑婆世界は釈尊常住の本土、十方の浄土は垂迹の穢土とされる。
日蓮聖人が『開目抄』において「今爾前迹門にして十方を浄土とがうして、此土を穢土ととかれしを打かへして、此土は本土となり、十方浄土は垂迹の穢土となる」(定五七六頁)と説かれるのはその義である。
《『遺文辞典』教学篇「穢土」の項、『日蓮辞典』『岩波仏教辞典』「穢土」の項》

← 事典トップ