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証前起後

しょうぜんきご #4764

証前起後

しょうぜんきご

法華経迹門の真実を証明し、後の本門を説き起すということ。
天台大師智顗が『法華文句』巻八で、宝塔品の多宝塔涌出を解釈した文である。 同書に「塔出を両と為す、一に音声を発して以て前を証し、塔を開きて以て後を起す。 証前とは、三周の説法は皆是れ真実なることを証す。 (略)又迹門流通、持経の功深く、弘宣の力大なるは皆真実なることを証するなり。 (略)起後とは、若し塔を開かんと欲せば、須らく分身を集めて玄を明して付嘱すべし、声は下方に徹し、本の弟子を召して寿量を論ず」とある。 ち宝塔品において多宝塔が大地より涌現し、多宝如来が「善哉善哉(略)釈迦牟尼世尊所説の如きは皆是れ真実なり」と告げたことは、前十品の迹門の説法が真実であることを証明するものであり、次に多宝塔を開くために十方分身の諸仏を集め、二仏並座して滅後の弘通者を募られたことは、後の本門を起す因となるものである。 そして無数の分身仏は釈尊の教化の久しいことを顕し、地涌の菩薩が召し出され寿量品が説かれるのである。
日蓮聖人は宝塔品が後の本門を起す因となる点に注目し、宝塔品を「寿量品の遠序」と呼び、釈尊滅後の法華経法師品・宝塔品より説き起されるという、特異な法華経観を展開した。
《『遺文辞典』教学篇「証前起後」の項、『日蓮辞典』「証前起後」の項》

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