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兜率天

とそつてん #710

兜率天

とそつてん

六欲の第四のこと。
兜率は梵語(Tuṣita)で、都卒、兜率陀・都史哆などと書き、上足・妙足・智足の意である。
この七宝宮殿で内外の二院があり、内院は将来仏となるべき菩薩の住処とされ、釈尊もかつてここで修行されたという。
現在は弥勒菩薩が住み、釈尊の化益に洩れた衆生を救済するために説法し、外院は衆の遊楽する処であるとされる。
また法華経勧発品には「兜率開会」ということが説かれている。
爾前の諸経では、衆生の機根を調養するために兜率往生を説いたが、法華経に至って衆生の機根が熟したので、爾前の方便説を開いて真実に会入せしめ、法華経を説のごとく行ずる者が兜率天往生すると説くことをいう。
『撰抄』に「弥勒菩薩は兜率の内院に」(定一〇〇三頁)と、『上野尼御前御返』に「今こそ入道殿は都率の内院へ参り給ふらめ」(定一八九三-四頁)とある。
《『遺文辞典』歴史篇「兜率天」の項、『広説仏教語大辞典』「兜率天」「都率」「都史多天」の項、『岩波仏教辞典』『図説仏教語大辞典』「兜率天」の項》

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