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法華論

ほっけろん #3892

法華論

ほっけろん

二巻、世親(Vasubandhu天親)の釈で、後魏の菩提流支(Bodhiruci)が訳し曇林が筆受、二巻よりなる。
別訳に元魏の勒那摩提(Ratnamati)・僧朗等訳のもの一巻があるが、これは帰敬頌(ききようじゆ)を欠く。
妙法蓮華経優波提舎妙法蓮華経論優波提舎)』(みようほうれんげきよううばだいしや)の略称。
梵名はSaddharma-puṇḍarīka-sūtra-upadeśa、法華経を略釈したもの。
本論依用の法華経は現存のネパール本に類似し、羅什訳に合わない点が多いといわれるが、はっきりしない。
智證大師の『法華論記』巻一によると、論はその義門が五章三二大段である。
ち七成就は序品を、五示現は方便品を、七喩・三平等・十無上の三章は余の諸品を、それぞれ釈すという。
これを三段に配すると、七成就は序分、五示現ないし十無上中の九無上は正説分、十無上中の第十勝妙力無上は流通分である。
七成就の中、第三の欲説法至成就の為諸菩薩の下に法華経の一七異名が出る。
一七名は(1)無量義経、(2)最勝修多羅、(3)大方広経、(4)教菩薩法、(5)仏所護念、(6)一切諸仏秘密法、(7)一切諸仏之蔵、(8)一切諸仏秘密処、(9)能生一切諸仏経、(10)一切諸仏之道場、(11)一切諸仏所転法論、(12)一切諸仏堅固舎利、(13)一切諸仏大巧方便、(14)説一乗経、(15)第一義住、(16)妙法蓮華経、(17)最上法門である。
日蓮聖人は『唱法華題目抄』に「天親菩薩は(略)後に仏性論・法華論等を造りて粗(ほぼ)実大乗の義を宜べたり」(定二〇七頁)と述べ、また『三種教相』(定二二五四頁)で法華論の一七名を引かれている。
『正蔵』二六巻所収。
《『遺文辞典』歴史篇「法華論」の項、『大蔵経全解説大事典』「一五一九・妙法蓮華経優波提舎」「一五二〇・妙法蓮華経論優波提舎」の項、『仏書解説大辞典』「妙法蓮華経優波提舎」「妙法蓮華経論優波提舎」の項》

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