授戒
授戒
じゅかい
戒を授けることをいう。
授戒の作法について大別すれば、『四分立』では、在家の男女には、五戒、八斉戒。沙弥、沙弥尼には十戒。比丘には二百五十戒。比丘尼には三百四十八戒を、戒和尚、羯磨阿闍梨、教授阿闍梨の三師と七人の証明師(七証)によって授戒し、大乗仏教では基本的には、三師七証を立てず、仏菩薩の尊前において受戒者自らが戒を授かるという、いわるゆ「自誓受戒」の法式を用いている。
本宗の授戒は、戒師が「今身より仏身に至るまで、本門の妙戒、能く持んや否や」と問い、受者が「能く持ち奉る。
南無妙法蓮華経」と答え、次に「今身より仏身に至るまで、本門の本尊能く持んや否や」、「能く持ち奉る。
南無妙法蓮華経」、「今身より仏身に至るまで、本門の題目能く持んや否や」、「能く持ち奉る。
南無妙法蓮華経」、と答える形で行われている。
これは、法華経見宝塔品の「是名持戒、行頭陀者、則為疾得、無上仏道」の説示に従い「題目を受持することが、戒を持つことである」とするからである。
従って、授戒会の法式等は、『宗定日蓮宗法要式』においても特に定められたものはない。
なお、青森県、秋田県等の本宗寺院の一部では、授戒会が行なわれているが、これは、かなり曹洞宗・禅宗、真宗の影響を受けたもののようである。
《『遺文辞典』教学篇「授戒」「受戒」の項》