安楽世界
安楽世界
あんらくせかい
極楽世界の異名。
『大無量寿経』上に「三途(さんず)・苦難の名あることなく、ただ自然(じねん)快楽の音のみあり。
このゆえに、かの国を名づけて、安楽という」とあり、法華経薬王品には「若し如来の滅後、後の五百歳の中にて、若し女人有りて、この経典を聞きて、説の如く修行せば、ここにおいて命終して、即ち安楽世界の阿弥陀仏の、大菩薩衆に囲遶せらるる住処に往きて、蓮華の中の宝座の上に生れん」とある。
なお、この安楽世界については、聖人の『一代聖教大意』(定七四頁)の中に見られるとともに『法華初心成仏鈔』には「又安楽世界と云ふは一切の浄土をば皆安楽と説く也。
(略)法華経にも迹門の阿弥陀は大通智勝仏の十六王子の中の第九の阿弥陀にて、法華経大願の主の仏也。
本門の阿弥陀は釈迦分身の阿弥陀也」(定一四二九頁)と述べられている。
《『遺文辞典』歴史篇「安楽世界」の項、『岩波仏教辞典』「安楽」の項》