四重本尊
四重本尊
しじゅうほんぞん
心性日遠が自他宗を通じて、その本尊を四種に分類したものである。
日遠の著述した『観心本尊抄遠記』(『棲神』六号)に述べられている。
即ち「観心本尊」が究極的な本尊であることを明らかにするために、それ以前の段階で顕された本尊とを比較して四重興廃を行う。
(1)天台宗と日蓮宗以外の他宗の本尊を爾前権門の本尊とし、また天台宗における他仏の本尊を爾前円教の本尊と呼ぶ。
この二者を爾前の本尊に配当する。
(2)天台宗において迹化の菩薩を脇士とする釈尊を迹門の本尊に配当する。
(3)日蓮宗において本化の菩薩を脇士とする久遠実成の釈尊を三大秘法随一の本門の本尊とする。
日蓮聖人が開眼された真間生身仏、および四条金吾の持仏がこれに該当するとされる。
そして、(4)題目を以て本尊とし、釈迦・多宝等の十界を以て脇士とする十界大曼荼羅を観心の本尊とする。
(3)(4)はいずれも日蓮聖人が明らかにされた本尊であるが、『観心本尊抄』において、「仏滅後二千二百二十余年未曾有の本尊」として、始めて明らかにされた大曼荼羅こそ、(4)の観心本尊であるとし、最も尊重されなければならないとされる。