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仏教保育

ぶっきょうほいく #510

仏教保育

ぶっきょうほいく

日本の寺院幼稚園・保育所を経営している数は約一五〇〇園あるが、そこで行われている仏教保育は、各宗派によってそれぞれ違っている。 結局、通の立場或は各宗派の念によるのであって、内容については一律に言うことはできない。 ここでは、いわゆる通教からみた保育という観点から述べることにする。
仏教保育協会では昭和三五年(一九六〇)に、「仏教保育綱領」を定めて
 ―慈心不殺―生命尊重の保育を行おう。
 法―仏道成就―正しきをみて絶えず進む保育を行おう。
 僧―正精進―よき社会人をつくる保育を行おう。
の三目標をかかげている。
また仏教保育のねらいとして、六波羅蜜に準拠する考え方もある。 例えば日蓮宗では幼児像を六波羅蜜に求めている。 これは人形成の根幹であって、生活指導にも直結し子供の可能を押しすすめると同に、永く社会生活に役立つ人づくりの道である。
(1)布施―友だちと仲よく遊べる子になりましょう。
(2)持―きまりをよくまもり、みんなといっしょに遊びましょう。
(3)忍辱―がまんづよく、しまいまでやりとげる子になりましょう。
(4)精進―おやすみしない丈夫な体をもち、できることは自分でしましよう。
(5)禅定―あわてないで、いつも心のやさしい子になりましょう。
(6)智慧―ものごとを、よく考えて、すすんでよいことをする子になりましょう。
これらのことを、保育計画の中に具体的に展開しつつ日常の保育がすすめられているのである。
内山憲尚は、仏教保育の定義として「幼児が生得的に宗教心(宗教的傾向)をもつものであるということを認めて、仏教的信念をもつものが、仏教的方法や仏教的教材を用いて、幼児の人格完成の一助として仏教的信念の基礎を涵養する保育の一つである」と述べている。 また日本仏教保育協会理事長の古屋道雄は『仏教保育講座』の初頭に「おたがいに協力しあう仲のよい社会をつくる人を保育する。 いうまでもなく、その中心となるものはとそのえである。 かくて、いっさいの悩みや煩いを去り、この世に生きることを喜び、働き、真剣に生活する人として、明日の明るい社会を築きあげるための生涯をおくることを期待する」と仏教保育の念願を明らかにしている。
《内山憲尚『仏教保育二十章』、文部省『幼稚園教育要領』、厚生省『保育指針』、日蓮宗『保育必携』、『仏教保育座』》

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