生死
生死
しょうじ
梵語saṃsāraの訳で、輪廻とも訳す。
六道の迷界を生れ代り死に代りして繰返すことをいう。
凡夫は地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の六道の中で生死流転を重ねつつ苦業を受ける。
例えば衆生がつくった悪業の因縁によって悪趣におもむき、それぞれの苦を受けるが、そこでの苦業が尽きれば再び人間・天上へと進むが、更にその上の四聖の悟りの世界へ進むことができず、また堕獄にあって生死を繰返す。
このことは車輪が同じ所を繰返して回るのに似ているところから、輪廻とも訳される。
この生死の苦から脱れることを解脱・涅槃・成仏という。
そのためには仏法の修行によらねばならない。
末法にては日蓮聖人によれば、法華経による以外にはない。
また末法の機は本未有善の機であるから、下種の題目によってのみ脱れうる。
《『遺文辞典』教学篇「生死」の項、『岩波仏教辞典』「生死」の項》