性種
性種
しょうしゅ
仏性種ともいう。
仏果を成ずべき根本原因を因果具足の種子に譬えた「仏種」に二義があり、仏の教法を仏種とする乗種に対し、衆生に本来具有されている仏性、性徳浄分の種子を性種という。
十界互具一念三千なれば、地獄界餓鬼界にも仏界があるわけであるから、凡夫衆生は必ず仏性を持っている。
仏性がある以上、仏果を成ずる可能性があるわけであるから、仏性を仏と成る種、性種というのである。
ただし、それはあくまでも可能性で、一念三千の原理からいう「理」であり、衆生は自己内在の仏性を直接因・縁として働かせ、その理を事実として顕現することはできない。
煩悩によって仏性が覆われているのが衆生の衆生たるゆえんである。
そこに現実に仏と成った本仏の因・果を籠められた教(乗種)を必要とするのである。
乗種を下されることによって初めて仏性が開花結実する。
この用語の典拠は天台三大部中に稀にある。
《『遺文辞典』教学篇「仏性」の項》